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435日目:夢の粉
八十七代魔帝暦二三年・巨蟹の月第九日・属性(全)・天気:雨
『廉価版・夢の雫(仮)』の試作品ですが、薬効や安全性を確認するため、今日からサレナの部屋にある魔術工房で、専用の鼠を用いた動物実験をおこなっています。
しかし、必要なこととはいえ、謎の薬を飲まされる鼠たちはちょっと可哀想ですね……。
ちなみに、投薬するにあたり、そのままだと扱うのが難しかったため『廉価版・夢の雫(仮)』はすり潰すことになりました。
結果、小石のような大きさと見た目だった廉価版は、水色の粉末になったんですけど、これはもう『夢の雫』というよりは『夢の粉』ですね。
よし……ずっと『廉価版・夢の雫(仮)』という名称なのもなんだか味気ないですし、今後はそう呼ぶことにしましょう!




