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367日目:カルド君の魔術師名
八十七代魔帝暦二三年・金牛の月第二日・属性(風)・天気:晴れ
入学式のあと、カルド君も参加する新入生の魔術師名継承式を見守っていたんですけど、予想外のことが起こりました!
なんと、カルド君の魔術師名が『カルド』になったんです……なんで?
困惑しつつ近くの先生に理由を尋ねると、驚きの答えが返ってきました。
継承式では稀に、参加者本人の名前を魔術師名にする場合もあるんだとか……。
そうして、新たな魔術師名を誕生させることで、魔術系統が古い魔術師の系譜だけに染まり、新しい術式や技術が生まれなくなる状態を防ぎ、魔術全体が緩やかに衰退しないようにしているそうです。
カルド君、適性が炎属性なうえに、魔術師名も『初代』なんて、本当にこれから大丈夫でしょうか?




