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360日目：車窓からの眺め。
八十七代魔帝暦二三年・銀羊の月第二十六日・属性(風)・天気：曇り
夕方、魔術学校へ戻るための魔導機関車を駅で待っていると、カルド君がわざわざ見送りに来てくれました。
ふふっ、数日後には学校で会うんだから、気を遣わなくてもよかったのに……。こういう優しいところは、小さい頃と変わってませんよね、キミ。
そうして、陽の傾くなか他愛もない会話を続けていると、乗車予定の魔導機関車が到着しました。名残惜しいですけど、お別れですね。
話を切り上げ、車両へ乗り込み、指定席に座って待つこと数分。微かな揺れとともに、ゆっくりと魔導機関車が動き出します。
車窓に映るのは、夕暮れの村と駅に佇むカルド君の姿。それらが見えなくなるまで、私はずっと窓の外を眺めていました。
