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灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記  作者: 荒木シオン
一年生前期

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31日目:ティコの髪

 八七代魔帝暦(まていれき)二二年・双児そうじの月第一日・属性(風)・天気:曇り


 新しい月の始まりですが、まだ体調は戻りません。

 今頃、リトラたちはどうしてるんでしょう……早く学校へ行きたいです。


 ベッドで色々考えていると、ヌリアが髪を一房ひとふさもらえないか尋ねてきます。なんですか藪から棒に……というか、そのはさみ! 断っても切るつもりですよね?

 

 理由を訊くと、魔導杖まどうじょうの調整に必要です、って答えながら鋏をチョキチョキ。

 待って、待って! 髪なら登校初日に切ったのがありますから……。

 

 そうして髪束を渡すと、当代様とうだいさまはやはり困窮こんきゅうされてますか? なんて心配そうに見詰めてくるヌリア。

 む、違いますよ? 確かに、魔術師の体の一部は魔術触媒まじゅつしょくばいとして売れますけど……。これは自分用に残してたんです! 本当に!

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