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31日目:ティコの髪
八七代魔帝暦二二年・双児の月第一日・属性(風)・天気:曇り
新しい月の始まりですが、まだ体調は戻りません。
今頃、リトラたちはどうしてるんでしょう……早く学校へ行きたいです。
ベッドで色々考えていると、ヌリアが髪を一房もらえないか尋ねてきます。なんですか藪から棒に……というか、その鋏! 断っても切るつもりですよね?
理由を訊くと、魔導杖の調整に必要です、って答えながら鋏をチョキチョキ。
待って、待って! 髪なら登校初日に切ったのがありますから……。
そうして髪束を渡すと、当代様はやはり困窮されてますか? なんて心配そうに見詰めてくるヌリア。
む、違いますよ? 確かに、魔術師の体の一部は魔術触媒として売れますけど……。これは自分用に残してたんです! 本当に!




