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297日目:きっとよく似た別の椅子です!
八十七代魔帝暦二三年・水瓶の月第二十二日・属性(風)・天気:晴れ
放課後、指輪の証明書を魔導具製作の先生から受け取るため、魔導具工房・仮設棟を再び訪れると、出入り口に古めかしい安楽椅子が置かれていました。
う~ん? 昨日、ここを通った時、こんなモノはなかったはずですが、どうしてでしょう? 椅子自体にはなんだか凄く見覚えがある気がします……。
でも……きっと勘違いですね! 学生寮の安楽椅子は専門の先生たちが研究資料として管理しているはずですし、これはよく似た別の椅子です!
そう自分を納得させ、仮設棟内へ入ったんですが――、用件をすませて出入り口まで戻ると、安楽椅子がどこかへ消えていました……。
うぅ……お願いですから変なことに巻き込まないでください!




