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263日目:窓の外の女子生徒……。
八十七代魔帝暦二二年・山羊魚の月第十九日・属性(土)・天気:曇り
今日は午後から第二図書館に籠もり、魔力と熱の関係を調べていたんですが……やっぱり魔力自体に熱があるなんてどの本にも書かれてません!
ただ、それなら魔力機関はどうして稼働中に熱を帯びるんでしょう?
そんなことを考えつつ、ふと窓の外へ目をやると、女子生徒が寒さに身を縮ませ、手を擦りながら歩いていました……。
そういえば、魔力や魔術に関係無く、あんなことでも熱って生まれますよね。
うん? え? あれ? 待って、待ってください……。
もしかして『魔術で生み出す熱』は普通の熱となにかが根本的に違うんじゃ? だから、例の巻物も発動しなかったのでは?
これは、ピスト先生に訊いてみないといけませんね……。




