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灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記  作者: 荒木シオン
一年生後期(前半)

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220/973

220日目:今週末は忙しそうです……。

 八十七代魔帝暦(まていれき)二二年・馬人ばじんの月第六日・属性(風)・天気:晴れ


 仮説熱力学かせつねつりきがくの授業で組み立てていたぜん模型もけい魔力機関まりょくきかんがついに完成しました! 作業を始めてから実に五週間! ここまで長い道のりでした……いや、本当に!


 しかし、こうして完成した極小ごくしょうの魔力機関を目の前にならべると、思わず見入みいってしまいますね……。

 しのくだ歯車はぐるまなど見た目は無骨ぶこつですけど、それらに魔石ませき魔術式まじゅつしきが組み合わさって生まれた複雑ふくざつ精緻せいち機構きこうからは、確かな造形美ぞうけいびが感じられ、見ていてきません。


 そうして、ながめ続けていたらピスト先生が、これでおもな魔力機関の仕組みや構造は理解できたかな? って笑顔でたずねてきます……嘘でしょ?


 うぅ……今週末は魔力機関に関する専門書を読みあさることになりそうです。

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