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200日目:拒絶
八十七代魔帝暦二二年・星蠍の月第十七日・属性(土)・天気:曇り
放課後、ピスト先生のはからいで、例の転校生と生徒指導室で話し合うことになったんですが……ダメですね。
まるで聞く耳を持ってくれません。逆に、本当、貴女はティコに相応しくない! とこちらを嘲笑うほどです。
だから、私はそんな転校生の目の前に、無言でティコの魔導杖を差し出しました。すると、それをどう受け取ったのか、彼女は嬉々とした表情を浮かべ杖に手を伸ばします。
しかし、次の瞬間その手は火花とともに弾かれ、漆黒の魔導杖は転校生を拒絶するように『汝、炎に魅入られることなかれ』の一文を赤々と燃え上がらせました。
それを目にした途端、彼女は部屋を飛び出します……これで、よかったんでしょうか?




