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灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記  作者: 荒木シオン
一年生後期(前半)

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198日目:ヌリアがご立腹です!

 八十七代魔帝暦(まていれき)二二年・星蠍ほしさそりの月第十五日・属性(炎)・天気:晴れ


 むぅ……転校生に話しかける機会きかいまったくありません。マジケットの練習にも昨日から出てきませんし……これは、もしかしてけられてるんでしょうか?


 夕食後、そんなことを自室で一人悶々(もんもん)と考えていると、外出していたヌリアがけわしい表情を浮かべて帰ってきました。

 彼女、最近はよく一人で街へ遊びに行くんですけど、今日はなにかあったのか凄く不機嫌です……。


 落ち着かせて事情じじょうを聞くと、街で例の転校生に偶然ぐうぜん出会ったんだとか……。そこで、ティコに相応ふさわしいのは自分だ! 的なことを延々(えんえん)と言われたそうです。

 アイツはとてもいやなヤツです、当代様! とほほふくらませるヌリア。はぁ~、決着を早くつけないといけませんね……。

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