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189日目:たまにはゆっくり朝食を!
八十七代魔帝暦二二年・星蠍の月第六日・属性(光)・天気:曇り
早朝、休日ということもあり人も疎らな学生寮の食堂で、朝食を食べていると金髪の女子生徒に話しかけられました。
今日もバイトですか? ってため息混じりに呆れられますが、この娘は誰でしょう? 見覚えはあるはずなのに、まだ少し寝ぼけた頭だとすぐに答えが出てきません。
すると、なにかを察した彼女は、肩下まで伸ばした緩やかに波打つ金色の髪を、右の人差し指でクルクルと縦に巻き始めます……。
あ! ネイトじゃないですか! 髪も整えずにこんな朝早くどうしました?
尋ねると、忙しい友人と久々に食事がしたくなりましたの、って優しく微笑まれます。うん……今日ぐらいはゆっくり朝食を楽しんで、バイトへ向かいましょう。




