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灰かぶりのティコ 365日の魔術学校300文字日記  作者: 荒木シオン
一年生前期

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16日目:親友のバイト先はパン屋です!

 八七代魔帝暦(まていれき)二二年・金牛きんぎゅうの月第十六日・属性(炎)・天気:晴れ 


 パン屋でバイトを始めたリトラが、お昼にパンをご馳走してくれました!

 まだ練習中だから上手うまくないけど、なんて謙遜けんそんしますが、今でも凄く美味しいです! 特に干し果物入りのヤツ!


 ちなみに、リトラの蒼い炎でパンを焼くと一段と美味しくなるんだとか!

 属性魔術を料理に使うなんて驚きですね。でも、私の白い炎は悲しい結果になる気がします……。


 そうして昼食を楽しんでいると、突然現れた例の金髪王子にパンを奪われました! しかも、最後に味わおうと大事に残してた干し果物入り!

 食べ終わると、庶民のパンも悪くないな、ってキザっぽく微笑んで立ち去るし、意味が分かりません。


 もう本当に関わらないでほしいです。切実に!


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