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125日目:地下書庫への訪問者
八十七代魔帝暦二二年・聖女の月第三日・属性(闇)・天気:晴れ
昼下がりの午後、相も変わらず地下書庫で涼みながら読書をしていると、なにやら深刻な顔つきのネイト嬢が訪ねてきました。
とりあえず、持ち込んでいた椅子に座らせ、肌寒いのか腕をさする彼女へ、携帯用茶道具で淹れたお茶を勧めつつ、用件を訊くと……。
うん……待ってください。リトラと一緒に舞踏会へ出席してほしい、ってどういうことですか? 断れない招待状が届いたとか言われても困ります!
まさかの事態に思わず声を荒らげた瞬間、それを嗜めるかように円筒水路からバシャンッと大きな水音が……。
えっと、とりあえず外で話しましょうか。静かにしないとシーミーから怒られます。けど、舞踏会なんて絶対に無理ですよ?




