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120日目:地下書庫の主
八十七代魔帝暦二二年・獅子の月第二十九日・属性(全)・天気:晴れ
今日も暑いので午前中から第三図書館の地下書庫に引き籠もっています。学生寮にも空調用魔導具はありますけど、ここのほうが断然涼しいんですよね。
う~ん……いっそさらなる快適空間にするため、こっそり寝具や生活用品を持ち込みましょうか?
ここ数年、私以外の利用者はほとんどいないって魔導司書の先生が言ってましたし、その先生自身もあまり書庫には来ない様子だったので、意外とバレない気がします……。
そんなことを真剣に考えながら、円筒水路に沈んだ書架を眺めていると、水中で動く巨大な影が一瞬目に入ります……。な、なんですか、今の?
えっと……地下書庫・快適空間化計画は少し待つべきかもしれません。




