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118日目:ようやく全て書き終わりました!
八十七代魔帝暦二二年・獅子の月第二十七日・属性(闇)・天気:雨
午後、閑散とした学生寮の談話室に響く、雨と羽根ペンが走る音。
私とリトラはほぼ同時に手を止め、ほっと一息つきました。
机から顔を上げ、交差する視線にお互い笑みがこぼれます……。
だって、例の招待状がようやく全て片付いたんです!
欠席と書くだけではなく、簡単な一文を添える招待状が凄く厄介でした。ネイト嬢の用意した例文集を丸写ししてよかったとはいえ、数が多すぎます!
さておき、適度な疲労と達成感に包まれ脱力していると、どこからか微かに甘い香りが――。
釣られて視線を向けた先では、ネイト嬢がヌリアとお茶の準備をしていました。
私と目が合い、微笑むネイト嬢。ふふっ、こんなお茶会なら大歓迎です。




