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第三百六章 テレジア星、攻撃される

無人探査機をテレジア星に向かわせていたマーガレットが、「無人探査機の操作ができなくなった!」と焦っていました。

渚が、「直ぐに操作を中止して!もし、敵に攻撃されたのであれば、その信号からこちらの事を感付かれる可能性があります。テレジア星を機能不全に追い込む敵に、私達だけで敵う筈がない。他の星雲の秘密調査官とも連絡を取り、情報を集めるのよ。」と慌てて連絡しましたが、状況は同じでした。

どうするか困っていると玄関のベルが鳴りました。

渚が、「こんな時に誰よ!」とイライラしていました。

マーガレットが透視で確認して、「芹沢外科医院のスタッフよ。渚のお客さんよ。ほら、早く行きなさいよ。」とマーガレットもイライラしていました。

渚が玄関に行くと芹沢外科医院のスタッフが、「先日一緒に遊んだ先生の友達のサクラさんが、この家の前で倒れています。」と伝えました。

驚いてマーガレットも奥から出て来て芹沢外科医院のスタッフに、「知らせてくれて有難う。」とサクラを家の中に入れました。

「後は医師の私に任せて!」と芹沢外科医院のスタッフを帰して、サクラから事情を聞きました。

「別の宇宙から来た敵に攻撃されて、命からがら逃げてきた。」と逃げられてホッとしている様子でした。

詳しい話を聞くと、「昔、ビッグバーンにより宇宙ができましたが、その爆発で、銀河系やアンドロメダ星雲とは反対側に飛ばされた星雲が、ビッグバーンの起こった場所、つまり宇宙の中心を越えてこちら側に来ました。敵は全宇宙の征服が目的で、こちら側の宇宙では、テレジア星の軍事力・科学力が優れている為に、テレジア星が狙われたようです。敵は最初に病原菌をテレジア星にばら撒いて、混乱している所へ攻めて来ました。直ぐにテレジア星全体にバリアを張りましたが、既にテレジア星に侵入していた敵もいた為に、博士が地下に姿を隠して病原菌の事を調べると、植物に有害な病原菌で、窒素に弱い事が判明しました。確かに動物の陽子さんは感染しませんでしたが、陽子さん一人で敵と戦うのは無理な為に、テレジア星に侵入した敵を撃退後単身敵の正体を探りに行きました。しかし陽子さんもテレジア星人の血を引いる為に、感染しないとは言い切れません。可能であれば、テレジア星人の血を引いていない成美ちゃんの力を借りられないかしら。彼女は秘密調査官でなく、テレジア星人の血も引いていない為に、テレジア星では協力依頼する事を躊躇っていましたが、もう限界です。バリアが破られるのは時間の問題です。ヘビは気配を消して敵に接近するのは得意なので、陽子さんと合流して敵を探って欲しい。」と説明しました。

マーガレットが、「彼女は実戦経験がないのよ。できるのかしら?」と心配そうでした。

渚が、「成美ちゃんに判断させましょう。やる気であれば、私が成美ちゃんにキングコブラの毒を復活させるわ。」と提案しました。

成美に話をすると、「私は悪の組織によって作られた人工生命体ですが、知能はあっても自分の意思がなく、ただ操られているだけでとても生きているとは言えない状態でした。その私に感情や意思を芽生えさせてくれたテレジア星人によって、初めて生命を吹き込まれたと言っても過言ではありません。そのテレジア星人が危険に晒されているのであれば、私は命懸けで協力します。私に協力させて下さい。」とテレジア星人に恩返しがしたい様子でした。

渚が成美の唯一の武器であるキングコブラの毒を復活させて、渚の大型特別艦で出撃して行きました。

その後、サクラの病状は、心配して来た菊子の看病と窒素の多い地球で休養して、快復しました。

マーガレットが、「ワクチンなどの薬を投与していないのに、何故サクラさんが快復したの?」と不思議そうでした。

菊子が、「地球の大気の3/4は窒素なのよ。病原菌は窒素に弱いから、地球の窒素で病原菌が死滅して、サクラさんは快復したのよ。」と説明しました。

マーガレットは、「嘘!地球の大気は酸素と二酸化炭素だけじゃないの?」と驚いていました。

菊子は、「そんなに酸素の濃度が高ければ、人間は頭痛などに襲われ、体調不良になるわよ。」と大気の成分が二種類なわけないじゃないのと呆れていました。

マーガレットは、「そうか、窒素は地球人にとっては、人畜無害で一番安全な気体なのか。」と納得していました。

菊子は、「安全だから逆に危険な事もあるのよ。以前ある工場で窒素タンクが破裂した事があって、窒素が大量に放出された為に、工場内に窒素が充満して酸素がなくなった事があったのよ。でも通常地球人が吸い込む気体で窒素が一番多い為に、酸素がなくても窒素を吸っていれば息苦しくないのよ。それで自分が酸欠状態になっている事にも気付かずに、中にはタバコを咥えた状態で死んでいた人もいたのよ。」と絶対に安全ではないと忠告しました。

マーガレットは、「さすが菊子さんは地球の学校を二回も卒業して医学部も卒業しているだけあって詳しいわね。」と納得していました。

サクラが、「私が快復したという事は、他のテレジア星人も同じだと思います。重症患者から順番に地球に連れて来て治療しても良いかしら。心配しなくても動物には感染しない上に、窒素の多い地球では広まらない為に、地球人に害が及ぶ事はないですし、治療も特別な知識がなくても、窒素の多い地球で休養させるだけです。そう言えば陽子さんから聞きましたが、芹沢外科医院の病室は最近入院患者も少なく半分以上空いている状態だと聞きました。テレジア星人をそこへ入院させて頂ければ、治療費の名目でテレジア星から芹沢外科医院を援助できるように交渉してみます。女神ちゃんの父親は政治家なので、女神ちゃんに説得させます。」と提案しました。

一方、成美と渚が陽子に連絡すると、「まだ敵の位置すら掴めていません。現在大型特別艦で探査中です。まだ成美ちゃんの出番はないので、テレジア星を攻めている敵を成美ちゃんの隠密行動で撃退して!」と陽子が現状説明しました。

渚と成美は、テレジア星に向かい、巨大なキングコブラの姿になった成美が、「テレジア星は不意をつかれて、敵戦艦を攻撃できる状態ではなく、テレジア星に侵入している敵を撃退している状態です。敵戦艦からの攻撃はバリアで防いでいます。敵戦艦はバリアを張っていないわ。私を敵戦艦の誰もいない倉庫に転送して!私が乗組員に噛み付いて混乱させます。一時間経てば、別の敵戦艦に転送して!全ての敵戦艦に転送が終わると最後はこの艦に戻して!それで暫く様子をみましょう。」と提案しました。

成美の作戦通り渚が順番に成美を敵戦艦に転送し、最後に成美を戻して様子を見ると、敵戦艦内部で、謎の生物に乗組員が数名殺されたとパニックになっていた為に、そこを渚の大型特別艦の艦載機で攻めると、敵艦隊はバリアを張る間もなく簡単に壊滅しました。

その後テレジア星でサクラの提案を検討し、テレジア星にある物資で、地球で必要な物資を地球用に改造して、地球で販売し、その通貨で芹沢外科医院を援助する事になりました。

最初は渚の大型特別艦で地球に重症のテレジア星人と地球で販売する物資を搬送して、サクラが販売して、渚が治療する事になりました。

何も知らない芹沢外科医院のスタッフに渚は、「急に入院患者が増えた為に、入院患者ケアー専門看護師を採用しました。」と説明して、テレジア星から病原菌に感染していないコスモスが、感染しないように地球へ避難する為に来て、「私を守る為に母が感染したので、私がテレジア星人のケアーをします。」と看護師としてアヤメ達、テレジア星人を専門にケアーしていました。

入院患者が増えて混乱していた芹沢外科医院が落ち着くと渚が、母一人で敵の探査をして敵に発見されると危険だからと応援しようとして連絡しました。

陽子が、「隠密行動の為に、一隻の方が都合が良い。」と危険な任務に渚を巻き込みたくない様子でした。

病原菌から快復したアヤメが、「光合成ができなくなり、酷い目に遭った。仕返しするぞ!博士、一緒に陽子と合流しよう。」と提案しました。

フジコが、「色々調べて解ったけれども、陽子さんは感染しなかったのではなく、症状が出ないだけで感染している可能性があります。この病原菌に感染すると光合成ができなくなりますが、動物の陽子さんは光合成をしない為に症状は出ないのよ。もし陽子さんが感染していれば、女神ちゃん、また感染するわよ。」と止めました。

アヤメが、「それじゃ、陽子はテレジア星に帰れないのか?」と陽子の事を心配していました。

フジコは、「先程陽子さんに事情を説明して検査方法を連絡しました。もうそろそろ連絡が来る頃です。」と返答しました。

アヤメが、「もし陽子が感染していればどうするのだ!矢張りテレジア星に帰れないじゃないか!」と怒っていました。

フジコは、「女神ちゃん、落ち着いて考えて。何故アネゴや女神ちゃんは快復したの?陽子さんにアネゴや女神ちゃんが快復した事を伝えました。陽子さんは世界一の名医だったのでしょう?検査方法も知っているので、心配しなくても、後は自分で何とかするわよ。」と返答しました。

矢張り陽子は感染していた為に、大型特別艦の環境をテレジア星の環境から、窒素の多い地球の環境にして、敵の探査を続行しましたが、敵に動きがなく、手掛かりが掴めなかった為に、一旦テレジア星に帰還しました。

敵に動きがなかったのは、テレジア星を攻めた部隊との最後の交信で、謎の生物に乗組員が次々と襲われた事を知った為に、艦隊が壊滅する前に吸い取ったデーターを解析して、謎の生物の調査をしていた為でした。

テレジア星に帰還した陽子は、地球と連絡を取り、「渚!テレジア星はまだ病原菌に汚染されている為に、快復したテレジア星人は帰さないで。感染しても症状が出ない私が汚染対策をして感染者を隔離します。それまで、他の星雲に受け入れて頂けるように交渉するから、それまで小さくなって貰うとかして何とか乗り切って!」と指示しました。


次回投稿予定日は、10月18日です。

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