第三百一章 モミジのスパイの正体
陽子が、「敵の本拠地は何処ですか?」と場所を確認しました。
司令官は、「銀河系の外れにある無人の星です。準備が整い次第攻撃開始せよ。」と指示しました。
フジコが、「修理完了しました。特殊部隊の戦艦一隻がここに残っていますが、この艦にアネゴが搭乗しているのですか?」と確認しました。
サクラが、「敵の本拠地も、強力なバリアで守られていると思いますが、私の力と、冷凍光線を増幅可能に改造したこの戦艦が必要だと判断してここに残っています。」と返答しました。
アヤメが、「アネゴ、頼りにしているぞ。」と発進準備をしていました。
フジコが、「探査能力が優れている大型特別艦が探査しながら先頭を行くので、アネゴは応援部隊に守られながら来て!応援部隊が到着すれば発進するわよ。」と提案しました。
アヤメが、「アネゴが搭乗している艦も宇宙戦艦だろう?何故守る必要があるのだ?」と不思議そうでした。
フジコが、「女神ちゃん、何を聞いていたのよ。武器の一部を、冷凍光線を増幅可能なように改造していると説明したでしょう?それだけ戦闘能力が低下しているのよ。」とサクラの艦の説明をしました。
アヤメは、「冷凍光線でも交戦可能だろう。」と納得できない様子でした。
フジコが、「そりゃ可能だけれども、それだけアネゴに負担を掛けるのよ。だから避けたいのよ。アネゴには後で頑張って貰いたいのでね。」と説明しました。
アヤメは、「解ったわ。アネゴ、バリアを破る時の為に力を溜めておいてね。アネゴだけが頼りなのだから。」と納得した様子でした。
暫くすると応援部隊が到着して連隊長が、「お待たせしました。渚さんの艦は修理完了していますか?」と状況把握しようとしていました。
渚は、「ご心配をお掛けしました。先程フジコさんに修理して頂き、テスト飛行も行いました。いつでも発進可能です。」と返答しました。
連隊長が、「先程、フジコさんが提案された体制で編隊を組み、光速の一万倍で敵本拠地に向けて発進します。全艦発進せよ。」と指示しました。
数時間後、敵の本拠地に接近すると、応援部隊の連隊長が、「全艦警戒態勢!スクリーン最大!」と指示したので、陽子と渚も警戒態勢になりました。
暫くするとフジコが、「敵戦艦発見、前方、上下左右から急速接近中!」と報告しました。
連隊長が、「全艦戦闘態勢!敵戦艦を迎撃せよ。」と指示を出した為に、陽子達も交戦状態になりました。
暫く交戦しているとフジコが、「敵戦艦をスキャンすると、後はテレジア軍で対応可能です。更に敵の本拠地をスキャンした所、巨大戦艦と同様特殊なバリアで守られている事が判明しました。大型特別艦二隻でアネゴの搭乗している艦を護衛しながら、本拠地に向かいましょう。」と提案しました。
フジコの提案通りに敵の本拠地に向かっているとフジコが、「ミサイル多数発見!ミサイルの後から小型の戦闘機多数向かって来ます。」と報告しました。
アヤメが、「渚!迎撃するぞ。」とミサイルを迎撃して、艦載機を発進させて敵戦闘機と戦闘状態になりました。
サクラが、「これではキリがないわね。私が敵のバリアを破るから、そこから本拠地に乗り込むわよ。」と提案しました。
アヤメは、「アネゴ、勝手に仕切るな!」と怒っていました。
サクラが、「じゃ、どうするの?いつまでもこの状態で交戦するの?」と不満そうでした。
フジコが、「女神ちゃん、戦略はアネゴに任せた方が良いわよ。」と冷静になるように忠告しました。
アヤメは、「もう、博士まで。解ったわよ。アネゴ、お願いします。バリアを破って。」と指示しました。
バリアに穴ができた為にアヤメが、「行くぞ!」と突入しました。
渚とサクラもアヤメに続き、上陸してフジコが探査機器の端末で敵の位置などを掴み陽子達が光線銃で敵を倒しながら、進んで行き、やがて本拠地の中枢部まで侵入しました。
ボスとその腹心を発見したサクラが、「もう諦めなさい!あなた方の黒幕とその配下の者はテレジア星の特殊部隊が協力して、X星の政府が逮捕しました。もうこれまでよ。」と降伏するように促しました。
敵のボスが腹心に、「ここを頼んだぞ。」と秘密の通路から逃亡し通路を閉じました。
アヤメが、「しまった!逃げられた。博士、この通路は何処に繋がっている。」と確認しました。
フジコが、「バリアで探査不可能です。」と伝えました。
そこにモミジがX星から到着して敵のボスの腹心に、「この通路は何処に繋がっているの?」と確認しました。
腹心は、モニターに基地内の地図を表示して説明しました。
アヤメが、「そんな奴の言う事など信用できない。」と騙されないようにしていました。
モミジは、「私は信じるわ。女神ちゃんも信じてここまで来たのでしょう?」と確認しました。
陽子が、「まさかモミジさんのスパイって、この人なの?」と信じられない様子でした。
モミジは、「そうよ。秘密の通路の出口に特殊部隊を向かわせました。私達も行きましょう。」と腹心に案内させて皆で向かいました。
そこで特殊部隊に取り押さえられたボスが、「貴様、裏切ったな!」と腹心を睨みました。
腹心は、「自分ひとりで逃亡するのは裏切りにならないのですか?」と確認しました。
ボスは、「何故口答えする。お前は俺が作った知能を持った自慢の人工生命体だ。感情はないので口答えしない筈だ。」と驚いていました。
モミジが、「私達が愛情を注いで手塩にかけて育てたのよ。その結果感情が芽生えました。あなたの指示に従わなかったのがその証拠よ。」と説明しました。
ボスは、「貴様、覚えていろよ。」と腹心を睨みました。
モミジは、「あなたは宇宙海賊のボスなので、テレジア星で逮捕します。何人も殺しているので死刑は免れないでしょうね。覚えていろと言うのだったら凶悪犯がいた事を覚えているわよ。」と笑っていました。
ボスが特殊部隊に連行されるとマーガレットが、「母ちゃん、今この人を私達が育てたと表現していたけれども、母ちゃんと誰が育てたの?」といつの間にそんな事をしていたのか不思議そうでした。
モミジは、「マーガレット、あんた、この人だなんて冷たいわね。誰か解らないの?ヘビは変温動物だと言えば解るかしら。」とヒントを与えました。
渚が、「まさか成美ちゃん?」と驚いていました。
成美は、「やっと思い出してくれたのね。」と成美に変身して返答しました。
マーガレットが、「成美!あんた死んだんじゃないの?生きていたの?これはどういう事なの?」と現状が理解できない様子でした。
成美が、「ボスから、”地球とテレジア星に復讐し、X星を再興するチャンスが到来した。”と連絡があったのよ。私が突然姿を晦ませば、警戒する可能性がある為に死んだ事にするので、葬式のあとに転送で収容してとモミジさんに伝えたのよ。これが私とモミジさんとの内緒話よ。だから死骸や骨が発見されなくても不思議ではないように、宇宙ステーションと一緒に吹き飛ばす事を選んだのよ。」と説明しました。
陽子が、「渚、成美ちゃんの老化現象の芝居を見抜けなかったの?それでよく医者が勤まるわね。」と不愉快そうでした。
マーガレットは、「何故教えてくれなかったのよ。」と不満そうでした。
成美は、「ボスから連絡があった時、マーガレットさんはハリアット号でダウンしていたからよ。渚さんは急患などが続き帰って来なかったし、私の傍にいたのはニシキヘビとモミジさんだけだったからよ。」とモミジに相談した理由を説明しました。
マーガレットは、「ダウンしていて悪かったわね。成美ちゃんがニシキベビなんて飼うからでしょう。それも放し飼いで。部屋のドアを開けるとニシキヘビがいた事もあったわ。ダウンもするわよ。」と不満そうでした。
成美は、「ニシキヘビと言えば、この人達は、感情も自分の意思もないのよ。地球へ連れ帰っても良いでしょう?」と相談しました。
マーガレットは、「こんなに大勢の人は無理よ。」と断りました。
成美は、「仕方ない。ニシキヘビで我慢するか。でも私はキングコブラの方が、親しみが持てるんだけどな。」と呟いていました。
マーガレットは、「一寸、成美ちゃん、冗談は止めてよ。ニシキヘビでも気が狂いそうだったのに、キングコブラなんて飼ったら私はまたダウンするわよ。それに成美ちゃんの事だから、キングコブラは放し飼いにするのでしょう?近所の人に噛み付いたらどうするのよ。キングコブラに噛まれたら助からないと言われているのよ。」と反対しました。
渚が、「キングコブラで我慢するという事は、この人達を地球に連れて帰れば、キングコブラは飼わないのね。」と確認しました。
マーガレットは、「こんなに大勢の人をどうするのよ。」と現実問題無理だと反論しました。
渚は、「マーガレット、今度は地球では何の職業にするの?探偵や弁護士などを自営業で行うのであれば、使用人として雇えば良いじゃないの。これだけ従業員がいれば、大会社の社長になれるわよ。」と提案しました。
マーガレットは、「そんな手があったのか。女社長も悪くないわね。でも社員は、私の指示ではなく成美ちゃんの指示にしか従わないのでしょう?何か可笑しいな。」と不満そうでした。
陽子が、「マーガレットさん、考えてみて。大会社の社長が社員一人一人に指示する?社員は社長の指示ではなく、上司の指示で動くのでしょう?成美ちゃんを重役として雇えば全然可笑しくはないわよ。」と説明しました。
マーガレットは、「仕事は納得しましたが、住まいはどうするの?今までの家に、こんなに大勢の人は入らないわよ。」とまだ色々と課題があると指摘しました。
陽子は、「そんなの簡単よ。社員寮を建てて住まわせれば済むじゃないの?自分の意思がないから、衣食住さえ用意すれば給料は要らないので安上がりよ。」と提案しました。
マーガレットも納得して地球へ連れ帰る事になりました。
次回投稿予定日は、9月26日です。




