第二百九十四章 正体不明の宇宙人現れる
渚達は、成美がいなくなり急に寂しくなり、暫くの間は成美の立体映像を見ながら思い出に浸っていました。
その後、モミジもテレジア星に帰り、特殊部隊の部隊長になり、マーガレットと渚は再び地球で生活を始め、暫く平和が続きま
した。
ある日モミジから、「各秘密調査官に告ぐ。正体不明の敵の存在を確認した。各員充分注意せよ。」と連絡がありました。
マーガレットは、「母ちゃんは敵だと言っていたが、正体不明だという事は、敵かどうか解らないじゃないの?テレジア星人が
初めて遭遇する宇宙人なのではないの?正体不明の宇宙人が敵だとすれば、宇宙人と遭遇した事のない地球人からすれば、全て
の宇宙人は敵になるわね。テレジア星人も地球人の敵だという理屈にならない?」と心配する事はないと油断していました。
渚は、「そうね。確かにそうかもしれないわね。そんなに気にする事はないかもしれないわね。」などと雑談していました。
数日後モミジから、「マーガレット、渚さん、先日連絡した敵が明日地球に攻めて来るので迎撃せよ。」と連絡がありました。
マーガレットは、「急にそんな事を言われても、準備できないわよ。」と慌てていました。
モミジは、「先日、敵を確認したと連絡したでしょう。二人とも何を聞いていたのよ。」と怒りました。
マーガレットと渚は、直ぐに宇宙戦艦や大型特別艦の整備に向かい、整備をしながら渚は、「誰よ。”正体不明だから敵ではな
い。”と言ったのは。」と不満そうでした。
マーガレットは、「”敵ではない。”とは言ってないわよ。”敵かどうか解らない。”と言っただけよ。それは敵かもしれない
という意味よ。”そんなに気にする事はない。”と言ったは誰よ。」と口論していました。
渚は、「何よ。人に責任を押し付ける気?」と不愉快そうでした。
モミジがその通信を聞いて、二人で揉めているようなので、”二人とも仕方ないわね。”と呆れていました。
モミジは、「女神ちゃん、確か昨日、宇宙旅行ツアーの添乗員の仕事が終わり帰って来たのよね。暫く時間取れる?」とアヤメ
の力を借りようとしていました。
アヤメは、「次のツアーまで暫く暇だけれども、改まって何?」と喧嘩かなと期待していました。
モミジは今回の件をアヤメに説明して、「あの二人は、昔オリンピック柔道のライバルなだけあって、今も揉めているようで心
配だけれども、私は出撃命令がないと動けない為に、応援に行ってくれない?」とアヤメに応援を依頼しました。
アヤメは、「退屈しのぎに丁度良いわね。私に任せて。それで敵の規模は?」と乗り気でした。
モミジは、「敵の規模は不明なので、確か陽子さんは今、大学は夏休みだと思うので、時間が取れるようであれば陽子さんにも
頼んでみるわ。」と説明しました。
アヤメは、「大学は休みが多くて良いな。私も大学の先生になるんだったな。」と残念そうでした。
モミジは、「テレジア星人の寿命は長いから、今から勉強してみる?その気があるのだったら博士に頼んであげるから、みっち
り仕込んで貰えば?」とどうせ、その場限りの言葉だと判断して軽くあしらいました。
アヤメは、「勉強しなくても大学の先生になれる方法はないのかな?」と簡単になれないか期待しました。
モミジは、「そんな都合の良い話が何処の世界にあるのよ。だいたい勉強もしないで大学の先生になって、何を教えるのよ。そ
う考えると無理な事は解るでしょう。」と諦めるように促しました。
アヤメは、「そんに怒らなくても良いじゃないの。例えば喧嘩必勝法なんて学問はないの?」と得意な事を考えていました。
モミジは、「大学にそんな学問がある訳ないじゃないの。軍隊だったら格闘技や実戦の指導教官はいるけれども、軍隊だから休
みは少なく、いつ緊急呼び出しされるか解らないわよ。前線に行けば休みはないわよ。女神ちゃんが軍隊に入隊したいのだった
ら口添えしてあげるわよ。どうする?」と厳しい現実を説明すれば諦めるかなと期待しました。
アヤメは、「確か地球には体育大学があったぞ。テレジア星にもそれに似た大学はないのか?」とまだ諦めてない様子でした。
モミジは、「女神ちゃんは学校の事は全然知らないのね。地球とテレジア星を混同してない?テレジア星の大学は、教室で机に
座って勉強する事しかしないのよ。体育大学はないけれどもスポーツ大学はあるわよ。でも実技はなくルールや試合の実況中継
の事だけです。実技は大学ではなく、スポーツ専門学校でしかしません。でもあくまでもルールのあるスポーツなので喧嘩はな
いわよ。女神ちゃんは、ルールとか知らないから直ぐに退場になるわね。矢張り、ここでも勉強が必要なのよ。ルールがないの
は戦争だけよ。軍隊しかないわね。最前線で仕事する?」と諦めさせようとしていました。
アヤメは、「偶に暴れると気持ち良いけれども、休みなしで戦争ばかりと言うのはね。矢っ張り辞めとくわ。」と大学の先生は
諦めて地球に向かいました。
モミジは、”女神ちゃんも何故先生に拘るのかしら。別に先生でなくても事務員でも良いのに。まさか女神ちゃん、大学は先生
だけで事務員はいないと思っているのかしら。でも女神ちゃんだったら事務員より警備員の方が良いのかな。”と笑いを堪えて
いました。
今回はモミジからの情報もあり、アヤメと陽子も援助してくれたので、太陽系の外で敵を迎撃する事ができて、地球人は気付き
ませんでした。
アヤメが、「敵を捕虜にして締め上げて正体を白状させよう。」と提案しました。
陽子が、「モミジさんが、生物を自由に操れる敵だから、捕虜にして何か聞いても何も知らないから無駄みたいな事を言ってい
たわよ。何でも自分の意思はないらしいから。敵の正体はモミジさんが知っているような事を言っていたわよ。」とそんな事は
無駄だと促しました。
アヤメは、「私には、そんな事は言わなかったぞ。何故陽子にだけ言ったのだ?」と不機嫌そうでした。
陽子は、「言っても無駄だと思ったのじゃないかしら。」と馬鹿にしていました。
アヤメは、「何だと!陽子、それはどういう意味だ!」と怒っていました。
陽子は、「独り言よ。あまり気にしないで。後でモミジさんに確認してみれば?」と軽くあしらいました。
敵を撃破したアヤメはモミジに敵の事を言わなかった理由を問い質しました。
モミジは、「説明しようとしたけれども、女神ちゃんが大学の先生になるとか、ならないとか言いながら直ぐに地球に行ってし
まったので、説明できなかったのよ。女神ちゃんも陽子さんのように、もう少し落ち着けば、ちゃんと説明してあげたのにね。
」とその理由を説明しました。
アヤメは、「解った。それじゃ何故敵の正体を知っているのだ?」と情報源を知りたそうにしていました。
モミジは、「敵の中に私のスパイがいるのよ。」と返答しました。
アヤメは、「それじゃ敵の本拠地が何処にあるのか知っているのか?そこを軍隊で攻撃すれば、今回の争いは直ぐに終わるのじ
ゃないのか?何故そうしない。」と不思議そうでした。
モミジは、「敵に黒幕がいるらしいけれども、それが解らないのよ。今、本拠地を襲撃すれば黒幕に逃げられる恐れがあり、ス
パイがいるかも知れないと敵も警戒するかもしれないとスパイが本拠地を教えてくれなかったのよ。いざという時は助けに行け
るからと説得したけれども教えて貰えなかったわ。だから本拠地の場所は私も知らないのよ。」と返答しました。
アヤメが、「そうか軍隊にはスパイもいるのよね。」と納得していました。
モミジは、「軍人じゃないわよ。正確には敵一味の中に私の知り合いがいて、私に知らせてくれたのよ。」と説明しました。
アヤメは、「敵一味など信用できるのか?何の話し合いもせずに、突然攻撃して来るような連中だぞ。騙されているのではない
のか?」と心配していました。
モミジは、「少なくとも私は信用しているわ。現に今回の襲撃も、その情報で攻撃を未然に防げたのでしょう?」と返答しまし
た。
アヤメは、「それはそうだけれども、最初は信用させる為に本当の事を伝えたのではないか?そのうちに酷い目に遭わされるぞ
。」と信用していない様子でした。
モミジは、「大丈夫よ。そんな事はしないと信じているわ。」と信用している様子でした。
アヤメは、「そんなにモミジの信用を得ているのは誰だ?」と考えていました。
モミジは、「今は誰であるのか知らなくても問題ないわよ。必要になれば教えてあげるわよ。」と返答しました。
敵も艦隊の襲撃を事前に察知され全滅した為に、スパイがいると疑いました。
モミジのスパイが、「ボス!スパイがいるとすれば、この本拠地の所在地を知らない支部にいるスパイの可能性があります。そ
の証拠に、ここには攻めて来ないですから。それともテレジア星には秘密調査官がいると聞いた事があります。その秘密調査官
の腕が良かったのか、どちらかだと思います。」と上手く誤魔化していました。
敵も艦隊が全滅した為に体制を立て直すと同時にスパイを捜していた為に、暫く動きもなく平和な日々が続きました。
しかし、渚とマーガレットは、地球を狙っている敵が宇宙の何処かに潜んでいて、何故地球を狙っているかも不明で、嵐の前の
静けさのようで無気味な平和でした。
しかしモミジの元へは、スパイからの情報が入っていて、大型艦を製造しても撃破されるので、小型の攻撃艇を大量生産し、人
海戦術を取り、最後には日本の特攻隊のように体当たりさせるとの計画を聞いて、早く本拠地を攻撃する必要があると判断し、
敵の黒幕の捜査を最優先にしましたが、スパイには、「黒幕の捜査は私がするから、スパイだと疑われないようにして、もし発
覚しそうになれば、スパイではなく、私が捜査して攻撃日程などを調査したと弁明するように。」と伝えました。
次回投稿予定日は、8月23日です。




