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嗚呼、

 

 廃部、廃部、廃部と何らかの呪詛かと思いながら教室でグダグダ過ごしつつ耳を傾けていた。

 廃部の話題は日に日に増え続けてそこらにいる連中は廃部教を信仰しているようだ。

 チラチラと俺を見てくる。クラスの目が痛い、痛すぎる。部員は一応幽霊部員含めて六名。あと二名が入る根拠なんてどこにもない。

 けどまぁ、ちょっとは努力しろよな来遊部の連中も。部員確保のために宣伝するとかさ、なんかあるだろ。

 このままじゃあ、本気でやばいかもな。別に潰れても害はない。害はないが……ねぇ?

 あと二名。あと二名揃えば廃部はなくなる。その二名が集まらないんだよな。麻由美が候補としても入るとも限らないしなぁ。

 まぁ、考えてもしゃあない。部室へ行くか。


 部室へ行くと、たったひとりで部室にいたのはだてみち先輩だった。それでいてだてみち先輩がPSPを弄っていた。  ――っておいおいおいおいおい……?

「先輩、生徒会や風紀委員に見つかると殺されますよ」

「どうせ潰れるんならやりたいことやろうぜ」

「諦めてんのかい! 諦めないでくださいよー。俺が毎日悩んでるのが馬鹿らしいじゃないっすか」

「バカだからやってるんじゃないのか?」

「あー、もう何なんすか! ふざけて言ってるんじゃないっすよ」

 だてみち先輩はどうしてこうも適当なんだ? 潰れることを意識してないような、どうでもいいかのようにぐーたら毎日過ごして……それでいて頭良いし、なんか理不尽だ。

「で、田中ちゃんは?」

「掃除してます。終わったらちゃんと来るらしいっす」

「だいきちは?」

「峯坂ん家行ってますよ。そういや、今日金曜だし」

 だいきちは週に一回、峯坂の家に行って説得を試みに行っている。学校に来いとか言っているのかは知らないが峯坂と関わりが一番深いのはだいきちだと言える。

「先輩」

「なんだ」

「峯坂と同じ中学通ってたんすよね?」

「……そうだが」

「その時も引きこもってたんすか?」

「いいや、バリバリ元気だったよ。どちらかと言うと番長だったな」

「マジすか!?」

「めちゃくちゃ喧嘩強かった。けどまぁ……今はあれだがな」

 落ち込んだ様子でPSPを動かしていた手を少し止めた。なんだか、峯坂が引きこもってるのには理由があるんじゃないかと疑うきっかけとなった。

「ま、昔は昔。今は今だからな。人は変わる生き物だ」

「そうっすね……そういえば……」

 まだ続けたかった話だったがその時に扉が開いた。

「こんにちは」

 礼儀正しい麻由美に、

「ツィーす」

 何語かわからん美波に、

「……」

 無言の白土先輩が入ってきた。

 だいきちは今日は来ないから……これで今日は全員揃ったな。

「今日の議題の発表をする」

「えっ?」

 だてみち先輩何するつもりだ? なんか怖いな……

「今日の議題はPSP大会だー!!」

 えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。ないわーーーーー。

 突然PSP大会って皆持ってねぇだろ! 全く何言ってるんだ。

 と、思った瞬間皆が一斉にポケットに手を突っ込んだ。  ……へ?

 PSPが全員の手を彩った。天に掲げてピカピカとそれぞれのカラーで綺麗に綺麗に彩られている。

 そして全員が同時に叫んだ。

「一狩り行こーぜー!!!」

              行けねぇよぉ!!!!

 おつかれでーす。二月もそろそろ終わりますね。卒業、受験とラストイベントが待っている!

 来年は僕も……

              次もよろしくです

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