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期末2

 期末テストの勉強をするべく勉強会をすることになった俺だが、そんなに期待はできないんだよなぁ……。

 土曜日の昼。十二時頃に起床した。昨日は深夜四時頃寝たから、ちょうどいい睡眠時間だろう。

 眠気を押し殺し、ベッドから下りて、机に置いてあるケータイを手にとった。

「げっ」

 メールが五十件以上入っていた。明らかにあいつらだろうとは思ったから、最新のメールだけ確認をした。



 ――一時にジョンの家に集合だっ! ハリーももちろん来るんだよぉ~?


 これが送られたのが朝の五時だと……四時半から五十件も送られたって気づくわけねぇよ。



 ――了解っす


 もう二度とノリには乗らんからな!!!


 とりあえず昼飯を食べて、だてみち先輩の家へ向かった。

 相変わらず家デカイな。去年も一回ここに来たから場所は知っている。高校側のエリアの区域だ。ほかの家は一軒家として普通のデカさなのに、だてみち先輩のこの家は向かいの家の三つ分のサイズっておかしすぎるだろ。

 豪邸と呼ぶべきだな。

 ピンポンを一回押す。

 応答なし。

 二回目も押す。

 応答なし。

 三回目も押した。

 応答なしってええええ?

 誰も出ないんすけど? え、ハメられたの?

 と思ったところに扉が開いた。

 だてみち先輩が出てきて周りをキョロキョロと伺っている。

「あれっ? 誰か来たと思ったんだけどなぁ……」

 と扉を閉めようとした。おいおいおいおいおい!!!!

「先輩! いますよ、ここに!」

「あ、いたんだ」

 ひでぇ……

「十二時半でしたよね。俺、一番だったりしますか?」

「大丈夫。ダントツのビリだ」

「マジっすか!!? え、五分前についてますよ?」

「皆は十二時に来た」

 ほら、ハメられた。

「とりあえず、中入れ。風邪ひくぞ」

「風邪ひくような季節じゃないっすよ」

「あと、皆に謝るんだ」

「えっ? なんで」

「遅れてすみませんって」

「早すぎるからでしょ? それ俺関係ないんじゃ……」

「皆に謝るんだ」

 えー……



「遅れてすみませんでした……」

 全員に深々と頭を下げて謝る。……チッ、満足かよ。

 今はだてみち先輩の部屋にいる。二階に上がってすぐのところにある。だてみち先輩の部屋は壁が青に染め上げられていて液晶テレビ、勉強机、本棚とテレビが配置されていること以外では普通の部屋だ。しかし、子供部屋に十五畳は広すぎだと思うんだけどね。豪邸の見た目からある程度は予想は出来ていただろう広さだ。

 扉を開けたときは、もう凄かったね。勉強するようなムードではなかった。来客用のテーブルの上にはお菓子が散乱し、美波と美音はテレビの前にあぐらをかいて格ゲーをプレイ中。だいきちはパソコン画面を見ながら微笑んでいてかなり怖い。麻由美と白土先輩だけがこの空気の中、勉強を行っていた。さすがだぜ。

 謝ったのはいいとして、これだよこれ。誰も聞いてないんだよね。

 部屋を開けてすぐに謝って無視だよ。麻由美にも無視されたのは本気で辛い。

 だてみち先輩がわざとらしく微笑んで、

「まぁ謝らなくていいから、中に入って」

  あんたが謝らせたんだよ。

 とりあえず、ハメられたのは俺だけど、ハメたのはだてみち先輩一人のようだな。みんなも被害者だったりするのかも。自己解釈するのが一番精神的に楽だし。

 だてみち先輩が手と手を鳴らし、視線を集めた。

「全員、そろったところで勉強会を開始しようか」

 テーブルの上を整理して、勉強会の開始だ。俺から右回りに、美音、美波、白土先輩、だてみち先輩、麻由美、だいきちの配置で座った。来客用テーブルが結構大きめで、一人あたりの使用面積が広い。中々いい感じだ。

「えっと、いまから何を勉強してもらっても構わないけど、皆揃えてやったほうがいいと思うんだけど」

「いいっすね、それ」

「だいきちから何持ってきたか聞いてこうか」

 だいきちはやれやれといった表情でため息をつき、リュックに手を突っ込む。なんだか、妙にワクワクするんだけど俺だけ?

 だいきちがリュックから銀色に染められたとってもうすい何かを出した。

「パソコンだ。これで要点は掴める」

「ゲームの要点だけな! 勉強はどうしたんだよ!」

 ナイスボケだぜ……。さっき見たパソコンとは違う感じのノートパソコンだ。まさか、二つも持ってきたの!?

 だいきちは頭に指を当て、少し微笑んだ。

「俺の、頭の中にある」

「頭良いのはしってるよ! 勉強しに来たんですけど?」

「こんな環境でできると思うバカはいないだろ」

 同感です。

「……だいきちはいいとしよう。美波ちゃんは」

 カバンに手を突っ込み、何冊もの分厚い本を取り出した。

「おまえ、何しに来たの」

 明らかに週刊誌だ。週刊少年ジャンクやら最近の若者に人気のあるファッション誌やら。本気(マジ)で何しに来たんだろうか。

 美音は大丈夫と信じよう。俺の隣で少しずつ机の上に置かれていく教科書たち。さすがだぜ。そんで、なになに? 週刊少年ジャンクに、ファッション誌?

 美波とほぼ同じだー!!!

 白土先輩の方を見ると、既に小説が重なっている。へー……

「まぁ、いいや。みんな持ってきてる数学でいいか」

 そっから六時までぶっ通しで勉強をした。



「終わったー!!」

 長い長い勉強が終わった。みんなが一斉に、後ろに倒れて寝転ぶ。

 なんだか、頭がブルブルと気持ち悪い。一応、五時間超の間、数学一筋ではなかったが。

 体を起こし、シャーペンとかを片付けようとした。その時に、

「あっ……」「ん……」

 間違って、美音のシャーペンを取ろうとしてしまって美音と手が触れ合う。美音も起きてたとは気づかんかった。

「あっ、悪ぃ」

「いや……別に」

 そっぽを向く美音。なんだ、コイツ。ま、いいか。教科書とかをカバンに直した。そのまま、何事もなくそれぞれの家へと帰っていった。



 テストの結果は、以前より五十点も上がった。これはすごいことかもしれない。すごすぎるといってもいい。

 俺は最初思ってたよりも密の高い時間を過ごした。ハメられたことを除いて。またいつか勉強会をおこなってもいいんじゃないか。そうとも思えるいい機会だったかもしれない。



 

 オチがない終わりですみません。今までの生徒会対決とは違った落ち着いた話だったと思います。

 次回はどうなることやら……?

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