ざけんな、
放課後。俺とだてみち先輩は部室で集合して生徒会室へと向かっていた。
「先輩」
「なんだ」
「なんで一週間前に廃部廃部言われないといけないんスカね」
「さぁな。生徒会は一週間前行動が基本だからな、多分そう言うこったろ」
生徒会のルールとかしらんけど、大分迷惑だぜよそういうの。
「そういうのややこしいっすよね」
「そうだな。ちょっとは説明くれってこったな」
生徒会室前にたどり着いた。
「蒼介」
「はい?」
「気楽に……だぞ」
「りょ、了解です……」
そんなこと言われたら妙に緊張するんすけど……? 大丈夫かなぁ、俺。今ちょっと生徒会どもになんか言ってやろうと思ってんのに……
「失礼します」
だてみち先輩が扉を開けると中にいる全員がこちらを凝視している。
「良かった良かった。伊達と松阪くんか。話の分かりそうなやつらでよかったです」
真光信長のやつ……何てこと言ってんだ……始まる前からこれかよ。
俺とだてみち先輩は真光と向かい合って座らせる……ってあれ、
「ほかのやつらはどうしたんだよ」
「僕だけだ。ちなみに、この廃部の件は生徒会役員全員で決めたことだがな」
つまり、こんな廃部の件についてほかはいらないと……。落ち着け、俺。
俺は膝の上で拳を強く握った。
「今からする話は今からどうのこうのとはなりません。ただ、理解してもらうだけの話です」
「俺たちの意見なしでか」
だてみち先輩ちょっと怒りっぽいっすね。頼りがいがあって嬉しいけどこんなとこそうそう見ることではない。
「そうです」
「おまえらがやってることが正しいと思ってるのか」
落ち着いてくださいよ……! 気楽にって言ってたじゃないすか。
「当然です。数のない部活があっても部費を与えるだけ無駄だということです」
「八人もいるのにか」
「あいつを入れるわけ無いでしょ。不登校児には困ったもんです」
あいつとは……厳しい言い方だ。
「不登校児がいると学校のイメージを下げるだけだ」
「おい!!!」
だてみち先輩の怒りが爆発したのか、机を強く叩き立ち上がる。
「峯坂は頑張ってんだよ。峯坂なりにな。それをも知らないくせにグダグダ言ってんじゃねぇ!」
「この学校に不登校児が三名もいる。その内の一人だ。あいつらがいるせいで学校が何かおかしたんじゃないかと噂までたてられているんだぞ!」
「学校がどうか関係ねぇだろ! あいつは過去のトラウマ引きずってやってんだよ。生きてんだよ。歯食いしばって生きてる奴を馬鹿にしてんじゃねぇ……!!」
峯坂に何があったのか。そんなのは俺は知らない。知らないけど大切なことだとは理解できる。俺も危うく手出しするとこだったぜ。でもまぁ、とりあえず仲介をするか……。
「先輩も生徒会長も廃部の話をしに来たんですから……落ち着いてください」
先輩は渋々、席に座り、真光は深いため息をついた。
「……とりあえず、廃部のことについてお話しましょう」
「簡単によろしくお願いします」
だてみち先輩が何故か喧嘩ふっかけんじゃねぇかレベルの言い方をした。
「じゃあ、一言でいいましょうか?」
「よろしく頼むよ」
「在ってもしょうがないんですよ」
「……なんていいましたか」
「来遊部なんて在ったって部費の無駄なんですよ!!」
俺は席を立ち上がり、机を周り真光の正面へと向かった。
「なんだ」
「在ったって無駄なわけないじゃないですか!!」
「別に、何かを目指してるわけじゃないんでしょう? だったらぼーっと過ごしてるだけの部活なんて在ったところででしょうが」
限界だ。
「……何をするんだね」
俺は真光の襟首を掴んだ。
「……ざけんな」
「……はっ?」
「ざけんなっつってんだろうが!!!」
少し怯んだ様子を見せた。
「俺たちはただただぼーっと過ごしてるだけだ、確かにそうだ。でもなぁ、来遊部があって俺は変わったよ。俺は中学の時、部活なんか辞めてさ、ただただぼーっと過ごしてたよ。で、高校入ってもこんなんなんだろうなーってさ、思ってさ! でも、違うかったよ。高校に行ったら皆同じレベルだよ。性格もそう悪い奴もいない。だから、俺、なんか部活入りたくなってさ。一番最初に行こうと思った時に、どの部活も行けなかったよ。昔のことがあるからさ。けど、誘ってくれたんだよ。誰も誘ってくれなかったのに一人だけ……」
それで、今の俺がいる。
「……じゃあ、聞くが人気はどうだ」
「……は?」
「来遊部はダントツで人気がない。根暗とか、夢無軍団とか、言われている。この現状をどうする」
「人気なんか、なくたっていいさ。人気ランキングが低かったってこの学校の一割未満の奴らは、入ろうかなと思ってる。潰れて欲しい部ランキングだってそうさ。一位だけど、二位のやつもいるんだ。来遊部は別に残してもいいって思ってる」
「人員はどうする」
「八人いる。不登校児なんか関係ない。それでも、入ってるんだ。あいつ、学校来てないのに部活に入ってるってすげーことだぜ。一回は学校来てるんだろ、それ」
「それじゃあ、ダメだ。これは変えられない。峯坂を学校に連れてこい。それが条件だ」
ダメだ。これはもう……俺が怒りを爆発させたって変えられないことがあるってことだ。
最低条件付きだが会長さんの考えを変えてくれたみたいだし……諦めるべきかな……。
ガン!!
突然扉が開いた。全員の視線が扉に向く。
「待たせたな。松阪」
そこにいたのはだいきちの背におぶられ、制服を着たあと一名。
峯坂徹輔だった。
一章終了間近ですね。生徒会で終わりですか。
今月からでしたっけこの物語。あれから結構経ちますが、100PVを超えてました。皆の応援のおかげです。 これからもよろしくお願いします。




