四章.注ぐ光に孤は惑う(二)
屋敷へ戻って来た蘭は、着替えを済ませる。
ここへ来るにあたり執務室で着替えると思っていたのだが、蘭が手渡されたのは足元まであるマントだった。ユージィンには部屋の状況を見たら誰も何も言えないはずですからこれでじゅうぶんですと告げられ、行きと同じく緊張しながらここまで歩いて帰って来たのだ。
全身を隠すように羽織っていたマントを取った蘭は、更にその下の衣服を脱ぎ始める。
(こんなになっちゃったんだもんな)
強風で細々と剥ぎ取られた衣服は使い物にはならないだろう。大きく肌を露出するような穴は空いていないが、蘭が指でつまみ軽くひっぱるだけでも裂けてしまうのだ。
脱ぎ捨てる際に布が擦れ痛みを感じ確認すると、むき出しになっていた部分の肌がところどころ赤くなっている。皮膚に細かな傷があるように見えどうやら擦り傷らしい。
慌てて新しい物を着て鏡を覗くと、頬にも無数に擦り傷のようなものがあり赤くなっていた。
「うわ……洗ったらしみそう」
どうしてこんな目にとも思ったが、その後を思い出すと原因となったセルアに不満を覚えづらい。
(このくらいで済んで良かったって思わなきゃいけないのかもしれない)
ひりつく頬を触りながら、改めて自身が危険な状況にあったのだと実感し始める。
目も開けられない吹き飛ばされそうな風にあおられ、衣服は破れ細かな傷も負った。
それでも蘭は運が良かったに違いないのだ。
セルアは確かに家族を吹き飛ばしたと言った。目の前にいた妹の命を奪い、住んでいた家を砕いてしまったと告げた。そしてまた同じ状況になると思ったらしいのだ。
それに限りなく近い所に自分はいたのだろう。本当に命を脅かす威力を持つ一歩手前だったのかもしれない、そう思いながら鏡に見入っていると扉の外から声が聞こえた。
「ラン、もういいか?」
普段ならば勝手に入ってくるセルアだが、着替えをする為に外で待たせている。蘭は大きく返事をしながら扉へ足を向けた。
「いいよー」
扉は蘭が辿り着く前に開き、顔を覗かせたセルアが何故か眉を寄せる。
「どうした?」
「何が?」
こちらの台詞ではないかと思いながらも聞けば、セルアは立ち止まった蘭の目の前へやってくる。
「顔色が悪い」
ついと顎を掴まれ上を向かされた蘭は、セルアを強制的に見上げる格好になった。
「別に、大丈夫だよ」
着替えながらに気付いた恐怖が、今更ながら蘭に影響を及ぼしたのかもしれない。鏡に映る自身の顔色など気にも留めなかったが、セルアは酷く不安そうな表情を見せている。
大丈夫と告げた言葉が耳に入っているのかどうか、セルアは蘭の腕や足へ目を走らせた後に視線を顔へと戻す。
「俺が傷つけちまったな」
辛そうに歪めた表情に、蘭は腕を動かして見せながら笑みを浮かべる。
「ちょっと痛いけど、平気だよ。このくらいすぐに治るし」
赤くはなっているが、この程度はかすり傷だ。数日も経てば何事もなかったようになるのはわかりきっている。
常々はっきりとものを言い堂々としているセルアが、妙に怯えたように感じられた。だからこそ蘭は強く出られなかったという部分もある。
(大丈夫なのかな?)
すぐに言葉も寄こさずにいる姿をとにかく見上げていれば、随分と小さな声で聞かれた。
「……俺が、怖くはないか?」
突然、怖いと言われたものの何の事かと首を傾げる。
「どうして?」
今更何なのかと聞き返せばセルアは大きな溜め息をつき、わずかに普段に近づいたように見えた。
「一歩間違ったら死ぬような目にあったんだぞ? そんな俺が怖くはねえかって聞いてんだ!」
確かにセルアが原因で危ない目にはあったが、それもどうにか回避できたのだ。過ぎた事を気にしても仕方がないだろう。慣れはしないがウィルナに来てからというもの、驚く事ばかりが続いている。
「うーん、着替えながら赤くなってるのを見たらちょっと怖くなったけど、別にセルアは怖くないよ。だって、もう大丈夫なんでしょ? わたしからするとほとんどの事が驚くようなものだもの、無事だったんだし気にしていられない」
返事がない為に蘭が改めて腕の赤みを気にして触れると、セルアは顎に添えていた手を離す。そうして今度は蘭の頭に手を乗せると、撫でるでもなく数度揺さぶったのだ。
「酔いそうだから、やめてよ」
自分の意思とは関係なしに乱れる視界に、蘭は手を伸ばしセルアの腕を掴んで離させる。すると部屋に入ってから冴えない表情だったセルアが笑う。
「お前ってよくわかんねぇ」
「何よ? それ」
「俺に平気で触れるんだな」
何を不思議がられているのかがわからない蘭は、思ったままに告げた。
「セルアがいつも触って来るんじゃない。ここ何日かその姿になってからは増えた気もするし」
己の行為を省みないのかと睨めば、何故かセルアは驚きで目を見開いたらしい。そうかと思うと今度は声を立てて笑い出し、蘭が驚くはめになる。
ぽかんとしているこちらを余所に、セルアはひとしきり笑った。
「……俺が、馬鹿馬鹿しい事を聞いたみてぇだな」
そうして蘭の髪を一房手に取ったかと思うと、自分の口元に寄せる。
「!」
またも驚かされた蘭が体を数歩下がらせれば、髪はするりとセルアの手を逃れ重力に従い背中へと戻った。
どうしてそのような動きをするのかと言いたげなセルアの視線に、蘭は自分こそがその感情を抱くにふさわしいのではないかと思う。
「さっきもだけど、何なの?」
「ん? 何がだ?」
「どうして髪にキスするのかって事!」
当然だと言わんばかりの動きは、蘭にとっては意味がわからない上に妙な恥ずかしさを覚えるものだ。わざわざ言わせるのかと不満を面に表せば、セルアは何故か嬉しそうに笑みをたたえる。
「ランが魔力を吸い取るみてぇだからな」
執務室で魔力の暴発を止めたのは自分だと言われたが、実際どのようにして止めたのかはわかっていない。髪に口付ける動きこそがそうなのかと聞く。
「髪が吸い取ってるの?」
「髪だけじゃねぇよ。ランの体自体に魔力が溜まってんな。苦しいとかはないんだろ?」
多少ふざけているようにも見えた瞳が心配するものへと変わり、蘭は頷いて答える。
「何でもないよ? 魔力があるっていうのもわからないし」
セルアの言う通りならば、強風が止まった時に蘭が魔力を吸い取った事になるのだろう。しかし変化として気付けたのは皮膚についた細かな傷だけだった。本当に自分の中にあるのかすらもわからない。
「まあ、使い方を知るうちに身につく感覚だからな」
セルアは再び蘭の頭に手を乗せ、今度は静かに目を閉じた。どうしたのかと見上げるこちらを気にする事もなく時間は過ぎ、瞳が開かれれば話は変わる。
「お前あの板はどうなってる?」
板と呼ばれる物は一つ持っているだけだ。マルタから貰ったあなたが魂の欠片と契約文字の刻み込まれたものである。それは魔力の暴発にも負ける事がなかったらしく、しっかりと蘭の胸元にぶら下がっていた。
「何でもないよ?」
首にかかる紐を引っぱり、取り出した板を手のひらに載せるとセルアに向ける。
何も変わらず光り輝く板をセルアは摘み、己の手のひらに乗せると何故か口の端を吊り上げた。
「やっぱり、こいつの魔力まで吸い取ったな」
そのままセルアが板を握り締め、すぐに開いて見せると変わり果てた姿が現れ蘭は声を上げる。
「ええ!」
どのようにしても壊れないと言われた物が、何故かばらばらに砕けてしまっていたのだ。
「長い年月の劣化を魔力で抑えてたんだ。それが解ければ脆いもんだな」
「壊しちゃ駄目でしょう? どうしてそんなに落ち着いてられるの!」
セルアの手のひらを掴んで蘭は訴える。意味があるからと持っていたはずの物が、一瞬で粉々になってしまったのだ。焦って指で欠片に触れると、更に細かく砕けてしまいうろたえる。
「何かに必要なのかもしれないのに」
集めようとしても触れる度に小さく姿を変えるばかりであり、今まで金属のような質感を持っていたとは思えない。まるで砂のようにさらさらと崩れていってしまうのだ。
「こいつの役目は終わったってこった。込められた魔力はランに移った――それで良いんだろうな」
「わたしに移った?」
こちらの焦りなど気にも留めない姿に意味があるのかと問えば、セルアの空いた片手が蘭の手に触れる。
「こうしてランを触るだけでも魔力を感じんだよ。しかもとんでもない量だ。俺が暴発させた魔力だけじゃこうはならねぇはずだと思えば、板を守っていた力が失われていた。一緒に吸い取っちまったんだろうよ」
ユージィンですらセルアに聞かなければ魔力はわからない。そして、セルアがそうだと言えばユージィンも納得している。蘭も信じるべきなのだろうとは思いつつも、聞かずにはいられない。
「そう……なの?」
「そうとしか考えられねぇな」
セルアは再び手を握ると窓際へ向かい、机に置かれていた小瓶へ板だった物を入れる。蘭はただ、さらさらと破片が鈍い輝きを放ちながら積もる姿を見つめ、ふと生まれた疑問を口にする。
「ねえ? もし、国を護る魔力が解けたらどうなるの?」
ウィルナ自体が大きな魔力に包まれ、風化を防いでいるはずだった。
魔力を失った板は儚く散ってしまったが、もしも国だったならば何が起きるのか? まさか同じ末路を辿ってしまうのだろうかと不安が過ぎる。
全てを入れたセルアは蓋をはめると振り返り、感情の見えない表情で告げた。
「ちょっとした衝撃で崩れるだろうな、どの家も城も……何もかも」
「そうなる……よね?」
小瓶に移された板は、蘭が眺めようともあなたが魂の欠片とは訴えてこない。
思い返せば胸元から取り出した時点で目にしているのだが、強制的な言葉が脳裏には浮かんでいなかった。繊細な模様はそのままだったが、魔力を失えば何も伝えはしないらしい。
セルアはまた蘭の髪に触れ、撫でながら静かに続ける。
「だから俺達は魔力のほとんどを国の為に使うんだ。生活していく為に必要な物を守らなければ、生きていけねぇからな。新しく家を造るにしても材料がない」
「材料がない?」
ウィルナの家屋は石造りであるが、周りは砂ばかりだった。どこから手に入れてくるのかは検討もつかない。
「シェラルドは岩に囲まれているらしい。もしかすると昔はそこから採って来てたのかもしれねぇが、今は無理だな。アンヘリカを通せば手に入れられない事はないが難しい、ある物を守り維持するのが最優先なんだ。その為に必要な魔力がランの髪にもある」
話がまた髪に戻ったと思いながら聞く。
「本当に姫様と同じなの?」
「同じなのは髪に魔力が溜まるってとこだけだな、ランはそれ以外にも随分と体に溜めてるみてぇだし」
そうなると姫の体には魔力が溜まらないのだろうか。それを聞く間もなくセルアは告げる。
「俺としてはさっきみたいな状況になる前に魔力を吸い取ってもらいてぇんだよ。体を小さくする事はできないだろう?」
セルアの言葉はよくわかる。過去の辛い記憶を呼び戻すような状況をまた見たいはずもない。そして蘭はユージィンに強く望まれセルアの体を小さくしようと幾度も挑んでいたが、成果は全く現れていない。
「でも、どうやったのかわからないんだよ?」
気付いたら暴発は収まっていたのであり、魔力を吸い取るという感覚が存在しているのかもわからなかった。
「だから俺から入れられるかを試した」
「試した?」
セルアがまた蘭の髪を手に取る。
「こうやって髪に口を寄せると、そこから魔力が入るって事だ。おそらくは体に直接のほうが手っ取り早いんだろうがな」
「手っ取り早い?」
自分の髪に口付けるセルアの顔を見上げながら蘭が言えば、触れていた手が離された。
「手で髪に触れるよりも、口からの方が多く入れられる。それを考えるとだな」
そして全てを言い終える事もなく、蘭の頬へセルアの唇が落とされる。
突然焦点が合わない程目前に来た顔と感触に、蘭は目を白黒させながら頬を真っ赤に染める。
「な、なな、何?」
両手でセルアの胸を押し返し体をわずかばかり遠ざけると、満足気な笑みを浮かべる姿が見えた。
「思った通り、髪よりも入りがいいな……」
入りが良いというのは言葉通り、魔力が蘭に移っているのだろう。しかし、本当にそうなのかを確認する術はない。
蘭は必死に執務室での事を思い出す。
「さ、さ、さっきはそんな事しなくても吸い取れたでしょ?」
何を好んでこんな恥ずかしい事をされなければならないのか、どうやらセルアは楽しんでいる様子だが、蘭にはそんな余裕は一切ない。
「とにかく風が吹いてセルアがやめろと言っていて、わたしもやめてと思ったら止まったんだから、もっと他の方法があるはずだよ」
熱い頬をどうにか治めようとしながらセルアを見ると、面白くなさそうな口ぶりで言われる。
「俺はこの方が気に入りそうなんだが?」
「わたしは嫌なの」
ゆっくりはっきりと告げれば、セルアの眉根が寄った。
「なら、吸い取って見せろ」
「え……」
「吸い取って、見せろ」
方法がわからないのを知っているだろうにも、セルアは不満げに腕を差し出してくる。
蘭は困ってしまったが、何もしないよりは挑戦してみるべきだと先程と同じくセルアの片腕を両手で掴んだ。
あの時はセルアの腕である事もわからずしがみ付いていたのだが、おそらくそれが重要だと感じた。吸い取ると言うくらいなのだから、どこか相手に触れていなければならないはずだ。
そして、やめてと思うと風は凪いだ。しかし、やめてはこの場にそぐわないように思える。
(やめてじゃなくて、セルアの魔力を吸い取りたいと思えばいいのかな?)
蘭はそう考えると、心の中で繰り返し唱えた。
何かが変わった気配は感じられなかったが、セルアを見上げて問う。
「どう?」
セルアの手が蘭の頭に乗せられ、魔力を確認するにはこうするしかないのかと思いながら返答を待つ。
「お前の魔力は増えてねぇな」
「どうしてわかるの?」
「そう言われると難しいな。自分の魔力の確認はできないが、他の奴らのはわかるってのは割と多いんだ」
「自分はわからないの?」
「なら暴発する前に何とかしようとするだろ? 昔よりも魔力が溜まり易くなってるのか、だるいとかもなく急に苦しくなったしな。俺もその瞬間までわからなかった」
どうにも不便だと思いながら、蘭は自身の髪を手に取ってみる。
本当に魔力が溜まっているなら、いずれ自分もその限界に辿り着く可能性があるのではないだろうか。
「わたしも暴発するんじゃないの?」
するとセルアは更に片手を足して、蘭の頭に触れながら数度首を傾げさせる。
「俺も思ったんだが、こうやって見る限りではなさそうなんだよな」
「なさそう?」
「なんていうか……とんでもねぇ量が入っているのはわかるんだが、無理がない。底なしなのか?」
疑問が疑問で返って来る事にはなったが、どうやら大丈夫らしいと思いたいところだ。
「髪に魔力を溜められる奴は暴発を起こさねぇのが普通だから、そっちを基準にするべきなのかもな。とにかく俺と板の魔力を吸い取ってもこれなら、何て事なさそうだな。むしろ簡単に取れる方が怖い」
潜められた声は確かに何かを危惧しているように感じられ、蘭も不安に駆られる。
「怖い……?」
「もしお前が国中の魔力を体に入れてしまったら大変な事になる。ランは魔力を吸う必要はなく、俺が入れる――というよりは入れさせてもらう……か」
体を小さくする事ができない今、セルアは持て余す魔力を放っておけばまた暴発をしてしまうのだろう。それを防ぐ為には蘭が魔力を受け取る必要はあるのかもしれない。
しかし髪に口付けたりする動きは止めてもらいたいと、念を押す為にも蘭は告げる。
「だからと言って……っ!」
言いかけた蘭の唇のすぐ側に前触れもなくセルアの唇が触れた。落ち着きかけたはずの顔の熱さが戻り、何も言えぬまま口はぱくぱくと酸素を求めるように動いた。
軽く触れるだけで唇はすぐに離されており、セルアは首を捻る。
「変わらねぇか」
そう言いながら片手で蘭の頬に触れたかと思うとそのまま親指が唇に添えられる。ゆっくりとそこを撫でると、見下ろす瞳がやけに艶っぽく輝く。
蘭は金縛りにでもあったように体を強張らせ、セルアを見上げているだけだ。
確か魔力を体に入れる話をしていたのではなかったか? いや、そのはずだった。しかし、今のセルアの雰囲気は明らかに違う。近づいてくる口の端が上がり、当然のように告げてくる。
「目閉じろ」
抗い切れない呪文かと思う程、一瞬素直に従いそうになった。だが、はっと思い直す。
「閉じるわけないでしょ!」
思い切り力を込めて目の前にある脛を蹴りつけてやると、痛ぇと声を上げてセルアが後退した。それと同時に触れられている手を払い除け、蘭は喚き立てる。
「何で急にこうなるわけ? おかしい! 絶対おかしいでしょ」
しかしセルアは脛を抑えながら事もなげに言う。
「髪より肌なら、それ以上もありそうだろうが」
それ以上の部分に蘭は過剰に反応する。セルアが何をしたいのか理解しようにも頭が追い付きそうにもない。
「それ以上って何よ! 意味わかんない。魔力を吸い取るのが問題であって、こんな事しなくたって入るんでしょ?」
「だから試そうとしたんだろ。それに俺はお前が気に入ってるから、願ったりだしな」
さらりと願ったりと言われても困ると蘭は力強く告げる。
「わたしの意思は? そこ大事でしょ」
ほんの数日前にもこんな会話をした気がすると思い出した蘭へ、セルアは不本意そうに頷く。
「ああ、そうだな。クロードにあんな事を言うんじゃなかったと、今更ながらに思ってる」
セルアは心底残念だと言わんばかりに溜め息を付いて見せた。
「どういう事?」
「多少強引なところがあっても構わないだろう? その気になったらいつでも言えよ」
楽しむような口ぶりに蘭は、表情を緩める事もできない。
「納得いかない……」
「必要なんだから構わないだろうが?」
「勝手に必要な部分を決めないでよ。セルアが触れば魔力は入るんでしょ?」
自身でわかるものならば指定もしやすいのだが、どうにもセルアの発言が真実なのかも疑わしい。
(暴発はしてるんだから、吸い取る必要はあるはずなのよ。でも、わたしにはわからないしユージィンも無理だし)
第三者がこの程度でじゅうぶんと、太鼓判を押してくれる状況は望めそうにもないのだ。とにかく好き勝手にされては困ると、蘭は意見をぶつけ始める。




