ひととの距離がわからない
人との距離感が分からない。
此方が近付いた気になっているだけで、相手からしたら遠いままであることはよくある。
そのくせ、正しく見れば相手から近付いてきてくれているのに、此方が壁を作って距離を置き続けているのが真実だ。
だって近付くのは怖いから。
近くにいたのに、遠ざかられるのが悲しくて、苦しいから。
なら最初から近付かなければ良い。
そうやって格好つけて距離を置くくせに、結局ひとりがさみしくて、楽しんでいるまわりがうらやましくて、そちらに近付こうとする。
そして近付いた気になって、実際には遠いままの距離感に苦しくなる。
近付く努力を怠っているくせに、頑張っている気になって、自分勝手にかなしんで、くるしんでいる。
それすら、もしかしたらふりなのかもしれない。錯覚かもしれない。
人との距離感以上に、ひとの心も、自分の心もわからない。




