最終回 自作品を語ってみる ※ネタバレしません
皆様こんにちわ。私です。
このエッセイも今回で最終回です。
え? 唐突?
そうですね。終わりは突然です。
ラブストーリーが突然始まるように。
さて、サブタイトルのお話の前に。
このエッセイではいろんな試みを行いました。
自分に課した課題以外で、です。
自分語りに、何かの紹介、前半後半で矛盾させたり。
視点の移り変わりや、単語での連想。
一文を削るとどうなるか等など。
そして「読者様を楽しませる文章」を意識すること。
その試みは成功したのか否か。
私の文章は、皆様の『何か』を刺激できたでしょうか?
さて、いよいよ連載中の自作品について。
まず最初に。
拙作ながら評価をしてくださっている読者様、目に届いた読者様、閲覧していただいた全ての方に感謝を申し上げます。
本当にありがとうございます。
私の初作品。
まず「売れることはない」でしょう。人気が出ることも。
なぜならそこの意識が足りないまま、スタートしてしまったからです。
そして、明らかに色んな作品、作家様方の影響を受けたのは明確でありながらも、『まだ』妄想の域を出ていないのです。
明らかに足りていない。それがなにかもわからない。
言葉にするとすれば『力不足』。
そんな私が書いた、まだ途中までの物語。
何度も読み返します。
私の妄想で作られた主人公が、登場人物たちが、世界が。
私はとても大好きなのです。妄執に近いのかもしれません。
でも気付きはありました。
自分の妄想を描いているはずなのに、登場人物が、物語が。
実像を帯びるにつれ、かってに脳内から出ていこうとする。
話の主導権を握っているのは私のはずなのに、いざ書いてみると意図せぬところにフォーカスが当たってしまう。
脳内で暴れ、絡み合い、一本の糸にするのが難しい。
そして気付く。
エターナルとはこれか、と。
もしかしたら違うのかもしれません。
私の知識は非常に偏っている、と改めて感じます。
今まで自分勝手に妄想し、都合よく解釈し、我儘に自分の世界に籠もる。
『独自の世界観』と『都合の良い世界観』は違うのでしょう。
私は、私が妄想から生み出した愛すべき世界と登場人物を、この手で殺したくない。
できれば皆に愛される世界、人物として送り出したい。
登場人物も足掻いている。
世界も足掻いている。
私も足掻かなければ。大切なものを殺してなるものか。
ここまで読んでいただいた皆様に、改めて感謝を。
――玲 枌九郎――