見たな、俺の黒歴史
今日の朝の目覚めはいつもよりも遅かった。
俺はやけに重い瞼を開けて体を起こすと-
そこには、びっくりするほど可愛い美少女素っ裸で俺の腹の上に跨っていた。
その少女は日差しに照らされている純白の肌が綺麗に感じ、妙に色っぽく男子高校生には刺激の強いものだった。
俺は変な夢でも見ているのかと思いまた目を瞑り二度寝しようと試みるのだが、、、
「い、痛って〜な、なんだ?」
俺は顔に何かに引っ掻かれたような痛みが走った。
恐る恐る目を開けると……
先程の少女が、俺の顔をじっと見つめている。
少女の手は引っ掻いた後のような形をしていて、寝ぼけている俺でもさすがに分かった。
(いや、夢オチではないのかーい!)
俺は心の中でそう叫んでいた。全くと言っていいほど美少女慣れしていない俺からすれば、夢であってほしかった。
「にゃー!にゃっ!」
少女は猫の鳴き声の出し始めたので、先程から頭の中が整理できていない俺の頭の中をさらに混沌へと誘っていく。
「は?え?今、なんて言った?」
「……にゃ!」
どうやら伝わっていない様子だ。
改めて少女の顔を見ると童顔で可愛いのだが、頭の先っぽからケモミミのようなものが生えていた。
「え……まさか、俺は見ず知らずの女の子にケモミミのコスプレをさせ、口調まで真似させて、いやらしいことを要求していたのか!?」
我ながら最低だなと思いながら、彼女に服を着るように促す。
「ほら、俺の服だが着てくれ。じゃないと俺の目のやり場が困る。」今日着る予定だった部屋着を俺は目を瞑って彼女の前に差し出した。
が、何秒経っても服を持っている重みが消えないので、しばしば目を開けると彼女は顔を傾げている。
まるで初めて服を見るかのように見ているので俺はまた目を瞑り彼女に服を着せた。
(やれやれ…どうなっているのだか。)
俺は欲情を抑えつつ、彼女の目を真剣にに見ることにした。
「なぁ。お前は一体誰なんだ?」
疑問だったことに訊くが、反応しない。
彼女の顔の前で手を振ってみると…
ガブリという音と共に俺の指は噛まれた。
「痛!悪かった、悪かったから離してくれ。」
俺は必死に手を抜いた。唾液で濡れた手からは噛み跡がしっかり残っている。
我ながら先ほどからの行為からまるで猫だなと思ってしまった。
そういえば子猫を見ていないが、どこへ行ってしまったのだろうか、、、あ。
もしかしてだが、目の前の彼女が子猫の正体だったなんて、、、ある訳ないよな。あはは、、、あは。
「もしかして、お前が昨日の子猫だったりする?」
俺が伝わらないと思いながらも