表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/20

神獣と聖獣

ブックマークありがとうございます!

 ブラフマから説明がなかったのかとロゴスに聞かれ、なかったと答える。すると、ロゴスはがっくりと肩を落とした。


『まったく、ブラフマ様。そこはきちんと伝えておくことでしょうに……』


 どうやら“聖獣”とルーチェは関係があるようだ。


『えー、何から説明するか……。こほん。まずはルーチェ。結論から言うと、お前は“聖獣”だ。そして、我は“神獣”。聖獣は、そうだな……その名の通り聖なる、もしくは神聖な獣のことで、人間より神に近い。次に神獣は、獣の姿をした神や神々の使いのことを指す。どう違うのかと問われれば、格が違うのだ』


 ロゴスは再び近くに落ちていた棒で文字や記号を書き、分かりやすく説明してくれた。

 【神獣>聖獣>霊獣>魔物】


『……なるほど。理解しました。つまりわたくしは聖獣で、神獣であるロゴス様の部下ということですね』

『あー、部下ではないが……まぁ、いいか。ルーチェ、人前で自分が聖獣であることは口にするなよ。我ら神獣も、お前達聖獣も、伝説の中でしか存在しないと思われている』

『それは、なぜ伝説の中だけの存在になってしまったんですか?』

『……もうずいぶんと昔の話だが、欲に目が眩んだ者達に大量に乱獲されてしまったからだ』


 ロゴスの話では、百年も二百年も前の話のことらしい。だが、長寿である神獣や聖獣、霊獣は今でも昨日のことのように覚えているとのことだ。未だに心の傷は癒えておらず、彼らは人里に近寄ることなく、ほとんどの者が森の奥で暮らしているのが現状だと説明してくれた。


『……そうだったんですね。分かりました。わたくしが聖獣だということはロゴス様以外には伏せておくようにします』

『それがよかろう。だが、お前が話したいと思った相手ができれば、その時は話すといい』

『……はい』


 ――この時のルーチェは、そんな者は現われないだろうと高を括っていた。が、このこと世に広く知られるようになるのは、まだ先の話――。


次回は4/4に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ