表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/193

進む準備

シロガネ・カグヤと食事を摂る。

スープにサラダにパン。

洋食を少量だけ。

何故なら私たち討伐隊も、独自で食事の準備をしているからだ。


軽いアルコールも摂取し、周囲の雰囲気に合わせる。

食事の間もシロガネ・カグヤはずっと客層を気にしているようであった。

全体的に緊張感をまとっているかのようだ。


しかし、入り口から真っ正面の階段を直に見ることができたのは収穫であった。

実際に現場を目にして、どのように立ち回れるかを確認するのは大切だ。

そして私は、建物の構えというか拵えというか、部屋の配置などを見ることができたのが幸いであった。


アヤコの間取り図は正確であった。

そしてその現物を目にすることができたことは嬉しいことだ。

しかしあまり長居しても怪しまれるだけ。


食後の一服を喫したところで、早々に宿を後にした。

宿を出る折、大将ナンブ・リュウゾウとクサナギ先生とすれ違った。

やはり二人も現場を改めに来たのだ。


その夜、シノビのイズミが照明器具を仕入れて来た。

そして王室への献上品を守護する番方近辺にアヤコが潜り込んでいることも知った。

イズミはこれから山賊の動きを押さえるべく、山中にこもるという。


場合によっては、この南領の番方が事件を知るより早く、私たちは山賊どもを召し捕るかもしれない。

そうなるとここいら一帯は相当に混乱するであろう。

可能ならば下手人を引っ捕らえると同時に、風のように立ち去りたいところだ。


面倒事は御免である。

ナンブ・リュウゾウは父上である男爵さまに文をしたためていた。

献上品を送り出す領主どのに、献上品護衛を新たに送られるよう進言するためだ。

つまりナンブ・リュウゾウは、護衛の手の者がすべて斬られると踏んでいた。


ならば先を打って山賊を召し捕れば良いのだが、山の中は連中に利がある。

あるいは一網打尽かなわず、取り逃がす者が出るやもしれぬ。

さらに言えば、献上品を損なう危険もある。


それに黒幕をあぶり出さなければ、山賊は滅びない。

今いる山賊を討ち取っても、第二第三の山賊が発生するではないか。

断つならば根本からだ。


私たちはそこを狙っている。

ナンブ男爵領地は平穏無事。

あるいは悪人を放っておかない、というアピールが欲しい。


その根拠がナンブ・リュウゾウであると中央にまで聞こえれば、なお良しである。

中央からの推薦でもあろうものならば、三男坊の冷や飯食らいがあとを継ぐことも無いことではない。

その暁には……。


ぬう、少し妄想が過ぎたか。

冷静にならなくては。

とりあえず目の前の捕物である。


これだけはなんとしても成功させなくてはならない。

翌日は全員外出して、必要な下見を終わらせておく。

少なくとも親衛隊隊士、全員がポルコの下見を終えた。


後はイズミの報告、「山賊どもが動いた」という知らせを待つばかりである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ