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剣と魔法と科学の世界  作者: インドア猫
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魔獣大侵攻

車の改良だが、改良する場所を次々と見つけた結果、何と半年もかかってしまった。という訳でヒグ・ベルレイズ、六歳です。誕生日です金貰える日だぜヒャッハー。


「何か感慨深そうですね。どうしたんですか?また誕生日だから金貰えるぜみたいな感じですか?」


「ちょっとお前の俺に対する印象を聞こうじゃあないか。喧嘩は買うぞこら」


こいつは俺のことをなんだと思っているんだ。金の亡者とか言われるけどそれほど金に執着してないぞ。うん。してない、ハズ、多分、きっと、希望的観測によれば。


いや、執着してるか。


実際アイリスが言ってたこと当たってるし。なんなの、エスパーなのか?エスパーアイリスか?メンタリストにでもなったら?俺もそこそこ心理学は詳しいが、こんなに当たるものか?


まぁ生まれてから今までずっと一緒だからな。親より付き合いが長いからそれもそうか。



************



「兄さん、皆んな集合してどうしたの?今日は誕生日だから早めに帰ってって母さんが言ってたよ」


「今度はバイクを作ろうかと。因みにバイクは車をちっちゃくした二輪の馬みたいなやつなんだが…」


「いやだの」


「扇角がそう言って聞かないんだよな。さてさて、どうしたものか。困ってるわけだ」


「「「はぁー」」」


アイリス、ティア、エスタが溜め息を吐く。


「どうして分からないのか」

「ユニコーンの生態には詳しく無いんでしょう」

「兄さん、童話とかあんまり見なかったからね」


全員理由がわかってるご様子。俺にはさっぱりわからん。只、さっき生態というワードが出たことからユニコーンの生態とか本能とかが関係あるんだろうが、それがわからん。つまりどん詰まり。詰み。英語で言えばチェックメイト。


という訳で他の方法で探る。最強方法。それは

カ・ン・ニ・ン・グ

竹山だろうと何だろうとどうでもいいからとりあえずカンニングする。


女性陣は答えが分かってるみたいだから聞きづらい。ということで牛頭に聞く。もちろん小声。


(何か生態とかで童話になるような話あんのか?)

(童話とか読むこともなく奴隷として扱われたのでわかりかねます)


そうだった。こいつ過去激重だったわ。使えねー。


「はぁ、ユニコーンはですね


キュィィン ドゴゴゴゴゴ


突如の閃光。あまりの光に目を閉じる。開けたあとあったのは地獄の入り口。地面は穿たれ、砂は溶け、溶岩のように赤くどろどろと発光している。


「アイリスーーーーーーーーーー‼」


「大丈夫・・・ッ後ろ!魔獣、三匹‼」


そう言われると同時に後ろに気配と殺気を感じ、アルとフレッドでノールックで撃つ。


ドパッ、ドパッ、ドパッ


無慈悲な銃声が鳴り響いたあと、グジャッと気持ち悪い音がする。銃撃によって脳が弾けとんだコボルトは倒れて血だまりを形成する。


「光線がきた方向は北西の森。そこから魔獣が大量に来ているぞ」


「もうひとつ、最悪の報せだのう。あれは恐らく、竜の咆哮(ブレス)だのう」


「チッ、逃げるぞ、車に乗れ‼」


車を出してスペースの空いた腕輪蔵に研究室ごと薬品類と鉱石類をいれ、全力疾走で車に飛び込む。普段より速く走れたのは脳がヤバいと思ってリミッターを外したから火事場の馬鹿力が出たのだろう。


「アイリス、出せ・・・っておいおい嘘だろ」


竜、それも三頭竜(ヒュドラ)跳んで(・・・)来る。その巨体のせいで竜は竜でも飛べない部類なのだが、チート級の筋力を使い、車のすぐ後ろにジャンプしてきたのだ。さらにそのあとを手下らしき魔獣が追随する。


「母さんが見えた。父さんも無事。走らせて大丈夫だよ、アイリス」

「言われなくても‼」


「牛頭、後ろのミニガン連射で時間稼げ。ティアと扇角は魔法の準備、エスタも協力してくれ」


「「「「了解‼」」」」


頭ぶんまわせ。竜は男のロマンだからな、かなり調べた。三頭竜ヒュドラ、火属性を得意とする竜。巨体のせいで飛べないが、筋力はかなりのもの。走るのは速い。あと警戒すべきはその三つの頭から繰り出される多彩な攻撃。倒す方法は頭の三つ同時破壊。と心臓部の破壊。もしくは出血死。


牛頭のミニガンとヒグのアサルトライフル両手持ちによる数えきれない数の弾丸が死の恐怖として魔獣達を襲う。


低位の魔獣何かはミニガンの銃口を向けると一秒もしない間に絶命している。アサルトライフルはリロードの回数が多いものの、かなりの弾幕だ。


周りの敵が邪魔すぎる。数を重視してアサルトライフルからサブマシンガンに変える。拳銃弾を使っている分、威力と命中精度は低いが、これだけの数を殺るならサブマシンガンの方がいい。


※アルとフレッドは威力を突き詰めすぎたせいで通常の拳銃弾とは違います。


「クソッ、きりがない。いっきに片付けるか。よし、対魔獣用戦闘法。あれを使う。出し惜しみするな目よ。というかしたら死ぬぞ。目ぇ瞑って耳塞げ、戦闘パターン十三、鬼畜の外道だ。」


対魔獣用戦闘法。戦闘パターン。これは対魔獣ようにヒグが作った戦闘法だ。十三はまずは閃光弾で目を潰す。そのあと音爆弾で耳を奪う。そして総攻撃という鬼のコンボ。鬼畜外道の戦闘法だ。


因みに、音爆弾は水を電気で分解した酸素と水素をゴム風船の中に入れて着火すればOK。閃光弾の百倍くらい簡単に作れる。


「飛び、舞え浮遊・操」

「全力じゃ。嵐の滝よ、飲み込め、切り裂け、その力を見せつけよ嵐舞大瀑布・強・五トルネードフォール・グレート・ファイブ


ティアが剣、槍、斧、弓、そして銃無数の武器を妖精固有魔法の浮遊で浮かし、操ることによって敵を殺す。


扇角は竜巻を四つ生み出す魔法を五つ、強化した状態で放つ。後がないゆえに後先考えない自信の魔力全使用。極度の倦怠感と吐き気が体を襲う。


「よくやった。魔石とポーションだ。回復しろ。アイリス、全速力でとばせ‼」


一気に車を速く走らせることによって距離を取ってからの手榴弾を四十個酸素だけを入れた瓶を一気に投げつける。オレンジの炎が酸素を喰らい尽くすように燃え上が敵を焼く。


「普通ならこれで死ぬが、死なないだろ。というわけでフルコース最後のデザート、ダイナマイトだ」


今度はちゃんとした完成品のダイナマイト。いつかの森のときとは比べ物にならないくらいの爆発の威力。車さえ飲み込んでしまいそうな範囲。それは障壁を張られても飲み込んだだろう。


だがヒュドラは咆哮(ブレス)を二つの頭で全力で放った。もうひとつの頭を庇いながら。障壁で守るのではなく、超高威力の咆哮(ブレス)で一点を突き破り、一つだけでも頭を守る。正気の沙汰じゃない。だがそれは功を奏した。否、奏してしまった。


『我を、殺・・・・せ。魔じ・・・・・欠片に・・れた。ナガクハ、モタ、ン』


グルルルル ギャウァァァァァーーーーーーーーーー‼


さっきの理知的な声からは想像できない程の醜悪な鳴き声が響いた。エスタが思わず腰を抜かし、ヘタヘタと座り込む。


「あれは、何だ?魔獣の死体を食って、・・・ハッ今すぐあとひとつの頭を潰せーーーーーーーーーー‼」 

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