王国誕生祭ニ
「おぅ、ヒグよ。この前言っていた馬のいらない馬車とやらは完成したのか?」
帰った途端に国王様登場。マジか。いやまぁ知り合い?ではあるんだけどな。
「今日」
まぁ、別に分かってくれと言っている訳ではないし、分かるとも思わない。
「将来は学者にでもなったらどうか?お前ならいろいろな発明ができると思うぞ」
将来学者になるならない以前に、元々科学者なんだけどな。この世界じゃあ関係ないか。
「まぁ考えとくわ。今はいろいろやりたい事あるから、諸々片付けてからならこの国で学者やってもいいかもな」
バイクとか船とかもつくりたいし、石油が見つかったら飛行機とかもありだな。
そしてゆくゆくは宇宙に行ったりな。あと新しい万能薬とか、あげ出したら多すぎて話にならんがな。
あれ、これって諸々片付けるの無理だ。という訳で断るから。すまん国王。騙した。
それに、魔法も科学で解明したいしな。全ては科学だ。魔法もきっと法則がある。
何倍にも増幅する魔法は一見科学のエネルギーと物質が等価交換というエネルギー保存法則を無視している様に見える。
だがそれを無視できるのは核融合だけのはずだ。ならこれは核融合で起こっているのか、ほかの何があるのか。
「そうだ、今度うちの娘と会ってみないか?なんなら今でもいいが。どうだ?」
「政略結婚か?こんな魔力無しとか?利益がないだろう。なんのためだ?」
「あの車を量産出来たら相当な利益になると思わんか?というか分かって言っているだろう。国王相手にそんな不遜な態度をとれるのはお前かお前の父ぐらいだぞ(あと私の妻と・・・)」
なんか最後の方に凄い世知辛くて切ないことが聞こえたような聞こえなかったような。聞かなかったことにしよう。
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もうそろそろ地獄の時間が終わるぜ。
あれからあの手の馬鹿に追加で二回絡まれた。その度にビリビリしたりゴム弾撃って気絶させたりした。めんどくさかった。
ただ王都で金と仲間を得れたのはよかったな。
フフフ、労働力、ゲットだぜ。労働力ボールとかはないけどな。




