魔改造
早速車に乗ってみたが、一つ問題が発生した。魔獣である。立ちはばかる事阿保の如し。
「というわけで、車を改造する」
「どういうふうに改造改造するんですか?」
「前に大砲、横にライフル、後ろにミニガン。端的に言えば戦車だ。魔改造で敵を蹴散らす」
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一週間後。
「どけやぁ、雑魚どもが。こないだはよくも邪魔してくれやがったなぁおい」
「「あぁ、一番これを持たせてはいけない人に持たせてしまった(のう)」」
魔獣を片っ端から殺していくヒグたちの姿があった。おそらくこの世界で最強の兵器が爆誕した。流石に教国の持つ国家機密級の神代道具と比べると分からないが、機動力、防御力、攻撃力の三拍子がそろった恐怖が誕生した訳だ。
その場にいた冒険者たちは蹴散らかされる魔獣を見て感じた。命と何か、と。その後この冒険者は後世に名を残す、偉大なる哲学者となったが、それはまた別のお話。
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「あー、スッキリした。八つ当たり終了」
「八つ当たりの自覚あったんだったらやめてくださいよ」
ギルドという依頼対応機関に持って行って金になったからありがたい。これでまた懐が温かくなった。
「ところで明日のパ「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」」
「思い出したくなくて目背けてた事思い出させんなよ」
「まぁ分かってるのであればいいですけど」
明日はパーティーがある。怠い。




