帰還&説教
行きは馬車で三週間くらい掛かったが、帰りはユニコーン様様のおかげで一週間くらいで済んだ。車やバイクの偉大さを知ったな。今度は車を作ろう。うん。
「さてさてさーて、唯一嫌な報告作業だけ致しますか」
エルフの里にいく時に「ちょっとエルフの里に行ってくる。二か月くらいで帰るから」としか言ってない。しかしもう年も末。寒いなー。・・・現実逃避。
しかし、本当に冬の寒さが厳しい。ついこの間まで熱帯にいたから余計にだ。ちなみにここらは温帯。ここは北半球でエルフの里はここより北にあるが暑い。
理由は、エルフが昔威張っていた、つまりあの馬鹿息子の思想がエルフの中で一般的だった頃、あきれた神獣達がこの国と太陽国、教国にあるエルフの里を亜寒帯から熱帯に変えて苦しませようとしてこうなったらしい。エルフの森の魔獣が異常に強いのは、エルフを懲らしめる一環としてそうしたらしい。
さっきから出ている神獣という言葉だが、樹皇帝と同様に、この世界を平和にするために活動している賢い魔獣の総称で、樹皇帝のほかに、暗黒竜、潔白竜、白虎、朱雀、玄武、青龍、黄龍、阿修羅、地獄王、聖王、神鋼岩人の十二体らしい。
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「ただいまー」
「「この馬鹿息子がー」」
今度は自分が馬鹿息子と言われた。
「今までどこに行ってたんだ」
「エルフの里。つーか予定よりは早く帰って来ただろ」
「そういう問題じゃない」
だとさ。
「あ、ついでに紹介するわ。こいつ、ウインドウハイユニコーンだ。名前はまだない。なんつって」
「「はぁーー!?」」
どさくさには紛れなかったらしい。しかしよくハモるなぁ。流石おしどり夫婦。
・・・本日二回目の現実逃避。いつもより多く逃避してまーす。
「というわけで、さあさあ加工加工」
「「逃げるなぁ」」
この後、五時間ほどみっちりお説教されました。
だがしかし、その言葉は右から左だった。
この男が謝罪するのは二十年に一度。つまり人生でたったの五度である。
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