ユニコーン
二日目のゴムの樹液採集に行く途中、
「なんかいるな」
「魔獣ですかね」
角生やした馬なんか魔獣くらいな物だろう。むしろ他にいたらとっ捕まえる。シカとかトナカイの形じゃない。ユニコーンの様だな。すげぇ、初めて見た。
「何でこんな所にユニコーンが?濁った水は避ける筈なのに」
ユニコーンって、清らかなイメージがあるけどマジで汚いものは嫌いなのか。
「それにしても、何か景色が変な気がする」
「そうですか?」
「何かこう光の屈折とか反射に違和感があるようなないような感じだ。んー、気のせいか」
気を取り直して行くか。時間がかかってもいいこと無いしな。
「しかし、気づかれてないのか?」
「ユニコーンは頭がいいので襲ってこないんです。ほら、樹皇帝様も元は魔獣ですが、賢い為、崇め奉っていますよね」
「確かにな」
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「今日は魔獣来なくていいな。平和だ」
「ユニコーンの縄張りが近くにあるからでしょうね」
「何か関係あんの?」
「強いですから」
強いんだな。まぁ、地球でも色々伝説あるしな。ペガサスの方が有名だけど。
ゴブリンが一匹迷いこんだが一発で殺せる。ありがてぇな。
ボーッとして景色でも楽しむか。暑いのがちょっと嫌だけどこのくらいならまぁ耐えれるしな。暑さは真夏の火を使う実験した時はキツかった。
緑が綺麗だ。
「今日はこのくらいか。おい、撤収するぞー」
「はい」
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まだユニコーンがいた。
「やっぱり変だ」
「確かに違和感が有りますね」
夕焼けで明らかに屈折かまおかしい。
「光の幻覚魔法か!」
ちょっと一発閃光弾。電球もどきにマグネシウムぶち込んで完成。
使い捨てだからフィラメントは適当な木炭でべつに焼け切れてもいい。
真空にするのは水銀で周りの空気を巻き込んで抜く。密度が高い液体ほど落ちる時に空気を巻き込むからな。
「ちょっとヒグ様、目が、目が」
「光魔法の幻覚は強い光で上書きすると消えるからな」
「ここまでやらなくても。というか流石に攻撃されますよ」
「大丈夫だ。かなり衰弱してて、動けないからな」
「えっ」
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