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大樹
「いざいかん」
「ちょっと待ったアァー」
「えっ、何、何かあんの?」
「宗教的な感じです。ここら辺を守護する樹皇帝様に許可を取らないといけません」
「成程」
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「いいですか。こうです。樹皇帝様に願います。この森で樹液をとることを願います」
伐採する為の権利をえるということか。適当過ぎないか?それでいいの?セキュリティガバガバ過ぎないか。その人?木?の一言でOKって検査もないのかよ。
「恐らく適当だとか考えていると思いますが、あのお方には全てを見抜く天眼という魔法がありますから」
まさかのバレてた。怖いよアイリスさん。本当はあなたが天眼使えるんじゃないの。
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「えー、この森で樹液をとることを願います」
やっぱりこんなの慣れねぇな。自分でやってて気持ち悪いし、何より誰かに頭を下げて懇願するのは嫌いだ。ほんと、上司とか先輩とかうぜぇ。
「ほぅ、犯罪歴は無し。と言ってもこの歳で犯罪する方が難しいかのぉ。悪用も考えていないみたいだ。許可しよう」
「異議あり!」
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