Radio DJ Clem
未だ入隊許可証も見合いの返事も届かない中、家事手伝いの身に甘んじるわたくしは、屋敷中が寝静まる夜中、自室でこっそりと趣味のラジオを聴いていた。
――Hello, everyone! This is Clementine. Here we go!
Radio 琳瓏 times, きっと、とてもとても会いたかったでしょう?
ではまず最初は……お悩み相談から! えー、PNいつも見てます、からの葉書。
私の父は医者で、父の元伴侶である私の患者……、じゃなかった、失礼、読み間違いですね。ゴホン、正しくは
私の父は医者で、父の元患者である私の伴侶とは、一定の信頼関係を築いています。
しかも伴侶の年齢は私よりも父に近く、
そのせいなのか、同じ部屋に私も居るのに2人で仲良くお喋りしていることがあります。
これは浮気でしょうか?
「何なのっ、この頭の悪い相談内容は。父親と娘婿の仲を疑ってるってこと、それとも葉書読まれたくてただ大袈裟に書いてるの」
わたくしは、そのあまりの内容に脱力感を覚えた。しかし流石のDJは全く動じず、それに適切なアドバイスを下した。
――OK, OK, That's too bad.
ワタシのオススメは、黙って愛する人の背後から抱き着いて、2人のお喋り聞いちゃうかな?
Next, Music start ! Woohoo! ~♫♬♪
それでは皆さんまた来週! See you again!