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聞き取りからネタ探しまで

「人事の仕事と関係ねぇ!」


 って、もっとも思った仕事は社長の「挨拶文」の作成でしたね。

挨拶文も大きく分けると二通りあります。一つは広報紙のようなものに掲載する「文章」としての挨拶文。

そしてもう一つは口頭で挨拶するための「台本」としての挨拶文です。


 僕は人事、そして人材教育なんかにも携わっていましたので、人材育成の実用書からネットの情報、経営者向けの定期雑誌、業界紙まで幅広く読んでましたから、まぁ社内で僕が適任だったのかもしれませんが…


「98%俺の言葉じゃん!」


 と、社長に言ってやりたい! 言ってやりたかった! 言えませんけどねッ!

('Д')ノ




 では一緒に作ってみましょう。(例文を上げるわけではないよ!)


まず「使用目的」「長尺」「期日」そして「希望するワード」の聞き取りです。

使用目的は先に上げた通り、まず「文章」か「台本」かに分けられますが、まずは「文章」の方からいきましょう。

例として、広報紙に乗せる「年始の挨拶」としておきましょうか。


これは少し楽な仕事です。昨年のをテンプレに使用できます。もちろん昨年のがデータとして残してあります。

これによって「長尺」もクリア、冒頭と結びはちょっと直せば使用できます。


「期日」はいつも通りほとんどありません。「なんで早くオーダーしねぇんだよ!」と、心の中で舌打ちしておきましょう。



 最大の難関となるのが「希望するワード」です。うちの社長はアホだったので、誰かのものをパクるのが好きです。あれやこれやと持ってきて「こういうやつにしてほしい」だとか「こないだ〇〇がこんなことを書いてた」と、ネタをごり押ししてきます。

「はぁなるほど」「あーいいですね」と適当に答えながら、社長の夢想につきあいます。

ただ、言いたいポイントだけは聞き逃さないように、辛うじてしておきます。



 さて、夢想話が終わったところで時事ネタをWEBに探しに行きます。「今年一年のニュース」だとかで検索すればOKです。

また業界紙をパラ読みしてピックアップしておきます。


ここで大事なのは、その「時事ネタ」の最後に「私はこう思う」「こうありたい」「これは戒めたい」等で締めくくることができ、その上、社長の「世間に知らしめたいキャラ」にマッチングするかです。

ちなみに社長は「頭いいと思われたい」ってのがポイントでしたね。アホなだけに。

(-。-)y-゜゜゜



 いよいよ作業に取り掛かりましょうか。

取り掛かる前に一服したり、飲み物を用意したりして環境を整えます。

ちなみに僕は電話だとかに邪魔されたくなかったので、終業し社員全員が帰ってからやります。

そして好きな音楽を大音量でかけて下界から解脱します。


先程のネタをもとに書き始めます。やはり実際に書いて頭の中を「文章を書く」モードにシフトしないと次に進めません。いわゆるアイドリングです。


「冒頭」「時事ネタ、つかみ」「所感」「本文」までは一気に書きます。思うように書き殴ります。

運が良けれ「締め」まで行けますが、大抵は「本文」で燃え尽きます。


書くだけ書いたら、プリントアウトして帰りましょう。



明日やろう、明日!

サービス残業はここまでだ!!

( ;∀;)ノ

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