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8

遂に8になってしまいました。


しかし、一体いつ迄やるのやら…

不安感たっぷりです。


しかし、こうして古事記を少しでも広める理由は将来の為でもあります。


まぁ、この辺りの話しはいずれ草莽崛起カテゴリーにて大阪お祭り騒ぎと共にアップしたいと思います。


三つの神


前回、伊邪那岐命が黄泉の国から戻り穢れを祓う為に禊を行いましたね。


そして、左目からは天照大御神が。

右目からは月読命が。

鼻からは建速須佐之男命が生まれました。


沢山の神々が伊邪那岐命と伊邪那美命から生まれ更にまた禊によ日本の最も重要な三神を生みました。

まさしく伊邪那岐命は神道界のビッグダディです。


天照大御神は伊勢の御祭神です。皆さんもご存知ですね。これが天皇陛下を含む皇族方の御祖神です。つまりご先祖です。

太陽を司る神です。


建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)

この方も有名な神様ですね。

八岐大蛇を退治した神様です。


月読命(つくよみのみこと)

この神様は名前ぐらいはご存知ですかね。

しかし最初に出たっきり二度と出てきません。

どういう神様かは夜を司る神と言う以外はわかりません。


この三柱の神を「三つの貴い子」ということで三貴子(みはしらのうずのみこ)と呼びます。


統治


伊邪那岐命は特に天照大御神には特別扱いをします。天照大御神には自分が着けていた首飾りを生まれたばかりの天照大御神にあげます。

そして「高天原を知らせ」と命令します。

高天原とは神々が住む天上界です。

「知らせ」とか「知らす」と言うのは統治するとか言う意味です。

以前話しましたシラスとウシハクのシラスはこの知らすのことで統治すると言う事です。このシラスとウシハクは重要なワードです。


月読命には夜之食国(よるのおすくに)を知らせと命令されます。


須佐之男命には「海原を知らせ」と命令します。しかし須佐之男命は「お母さんに会いたい!」とゴネるのです。

おかしな話しですね?須佐之男命は伊邪那岐命から生まれました。一体お母さんとは誰でしょうか?伊邪那岐命は伊邪那美命を妻としていましたが、今は黄泉の国でゾンビですね。

しかし「亡き母に会いたい!」と言うのです。

会った事もないのですがね…


邪心はないが…


お母さんに会いたいと我儘ばかりで統治をしない須佐之男命に遂に伊邪那岐命は葦原中国を追放します。何だか変に律儀な須佐之男命は天照大御神に「こういう事情で暇を申し付けられました」と挨拶に行きます。


須佐之男命とは荒れすさぶる神です。

しかし本人は邪心も悪気もないのですが、お母さんに会いたいと喚くと暴風雨になったり、山津波が起きたりするのです。

本人に悪気は無いがとにかくパワーがあり過ぎる。体も相当デカイ。


それで「お姉さんに報告だ」とか言って行く訳です。しかし足取りも軽く行くのですが、地響きがしたり地震が起きたりと、本人は邪心も悪気も無いのですが何せ荒らすさぶる神です。


そんな調子ですから、高天原では「何事だ!」となります。弟が来るぞ!

もしかしたら邪心があり自分の国を奪うつもりかもしれない!そう考えて天照大御神は完全武装で待ち構える訳です。

しかし須佐之男命は国を奪うつもりなどありませんね。これは神様も勘違いするのです。


神様には隠し事が出来無いとか神様はお見通しとか言ってますが、完全に勘違いしてますよ!


納得しません


須佐之男命は自分に邪心などないと天照大御神に必死に伝えますが信じてもらません。

「どうすれば信じてくれるんだ!」となります。そこで「誓約」をしようとなります。

誓約(うけい)と読みます。


これは神様にお伺いをする。ある種の占いの様なものです。

禊で穢れを祓い神様にお伺いをします。

例えば「この転職は正しいでしょうか?」と神様にお伺いし、あのカラスが飛び立つなら正しい!とかです。


神社に行っておみくじをしますね?

アレも誓約の一種なんですよ。つまり「誓約」と言うのは神慮(しんりょ)を伺うと言う事です。ですからおみくじを引くときには神様!今の私に必要なアドバイスをお願いします!と言って引きましょう。


偶然の産物みたいですが、その偶然の一致を求めるのです。神様は必ず正しいアドバイスをくれると言う前提に立って誓約をするのです。


それで須佐之男命の話しに納得しない天照大御神は誓約をしようと言うのです。

しかしこの二柱の神の誓約は少し変わっています。


それは子供を生むと言う誓約でした。


先ず天照大御神が須佐之男命が持っていた十握剣を抜きバキバキ~!と三段に打ち折る。それを井戸の水でゆすいでかじります。

それをブハ~と吐く。すると霧が立ち込め神様が現れる。姫神が生まれます。


次に須佐之男命が天照大御神の勾玉を取り井戸の水でゆすいでかじる。これをブハ~と吐くと霧が立ち込め男神が生まれました。


天照大御神は須佐之男命の剣から姫神が三柱、須佐之男命は天照大御神の勾玉から男神が五柱成った。


そしてどう言う訳か須佐之男命は姫神が自分の子供だ!と言うのです。「自分に邪心がないから姫神が生まれた!」と、そして「私の勝ちだ!勝った!勝った!」と言います。

どう言う理屈かサッパリ解りませんね。

この時生まれた神に正勝吾勝勝速日天忍穂耳命(まさかつあかつかちはやひめのおしほみみのみこと)と言う神様がいます。

これは「正に勝った!勝った!勝った!」て意味の名前です。

しかしこの神様の子孫が天皇になります。

この息子が邇邇芸命です。天孫降臨なさった神様です。その曾孫が神武天皇です。


しかし天照大御神は「あんたの勝ちだね」とは認めてません。勝手に須佐之男命が勝ったと騒いでいるのです。


勝ったからって


須佐之男命は自分は勝ったと騒いで暴れ回ります。どんな感じに暴れたかといと、けっこうな感じでやらかします。


先ずは天照大御神の田んぼのアゼを壊す。

溝を埋める。神聖な御殿に糞は撒き散らす。

この時代、農耕を中心とした社会ですから、田んぼを営むのは重要なことです。

命の源となる田んぼをめちゃくちゃにしたのです。更に御殿は新嘗祭を行う場所です。

現在の宮中でも最も重要な祭祀の一つです。

その新嘗祭をやる御殿にウンコを撒き散らす。


これはエゲツない事です。神様はとにかく穢れを嫌います。汚れた場所では祭祀が出来ないんですよ!その御殿にウンコ撒く。祭祀ぶち壊しです。田んぼを荒らすのは産業基盤を壊すことです。由々しき行動です。


しかし天照大御神は須佐之男命を何故かかばうのです。「なんか理由があるんでしょう」とか「酔っ払ってたんじゃないかな」とか。

すると須佐之男命は増長してエスカレートします。


今度は天照大御神が神々の衣を織らせている機織り小屋を狙います。

神々に仕える衣を織られる場所です。

そこに逆剥ぎした馬、つまり尻の方から皮を剥いだ馬を投げ入れます。これ逆剥ぎ自体やってはいけないことなんですよ。しかし逆剥ぎした馬を投げ入れます。

すると機織り女、機織りをする女性ですね。しかしこの機織り女も神様ですからね。

その機織り女がびっくりして機織りの棒で女陰を突いて死んでしまう。

なんで女陰か解りません、が、とにかく死んでしまう。ハイ!これ又、神様は外傷を負うと死んでしまう法則です。


天の岩屋戸


さすがの天照大御神もブチキレました。

ついに御籠もりなる。優雅な感じしますが、引きこもりです。

しかし天上界の統治者が引きこもりです。

これは大変な事ですね。


もし天皇陛下が御籠もりになったらどうなりますか?そら大変です。

先ず国事行為が全くなくなります。するとどうなるでしょう?

国事行為をされないと選挙が出来ない。公示は天皇陛下の国事行為です。

首班指名も出来ない、組閣も出来ない、公布が出来ませんから法律は稼働せず。

そのぐらいのことが起きた訳です。


天照大御神は太陽神でもありますから高天原は暗闇になってしまいました。

更に葦原中国も暗闇になってしまいました。

とにかく世界中真っ暗闇です。


ここで思金神という神様が策を講じます。

先ず鶏を鳴かせます。鶏が鳴くと朝が来ますね、天照大御神は太陽の神様ですから鶏を鳴かせる。鶏は天照大御神の使いです。

そして祭に必要な道具を作ります。

鏡を作り、勾玉を作り。これが天皇が天皇であることを示す三種の神器の二つが出来ました。


道具が揃いいよいよ祭りです。とにかく派手に賑やかにやろう!となります。

勾玉と鏡は榊の枝に掛けます。木綿と麻布を下にぶら下げ。コレ神社なんかで時々見かけると思いますが、古事記が由来です。


そして天手力男神という剛腕の神様が天の岩屋戸の近くにスタンバイ。そして祭「神楽」が始まります。神社で祈願する時に巫女さんが現れシャンシャンと舞をしたり、アレが神楽です。


天宇受売命(あまのうずめのみこと)が胸乳露わに服の紐を女陰迄下げ踊ります。

ほぼすっぽんぽんです。日本最古のストリップの記録です。すると八百万の神々がドッと笑いました。このドッと笑う!が重要なことで、ただ賑やかだけでは天照大御神は出てきてくれません。


案の定


天照大御神は「あら?笑い声なんかしてますけど、何が起こってるの?」と仰る、それに天宇受売命は「あなたより尊い神様がいて、それで笑いました」と嘘を言う。神様も嘘を言うんですね。


すると天照大御神は「私より尊い神様!?なんだってーっ!」となります。そして岩屋戸の隙間から鏡を入れる。天照大御神も鏡を見るのは初めてだったようです。

するとピカッと光る神様がそこに映る訳です。

「あら本当だ!私みたいな光輝く神様がいる!これはエライこっちゃ!」と「私お払い箱か!」そして更に戸を開ける。

天照大御神がチョット身を出した瞬間に剛腕の神様がすかさず手を引き外に出す。

すると世界は光に満ちたと言う訳です。


御籠もり転じて


さてこの天の岩屋戸御籠もり事件。

何とか天照大御神を引きずり出す事に成功しましたね。


この御籠もりで初めて鏡を見た天照大御神。

其処に映るのは自分自身です。


しかし、見た事もない神々しい神様が其処にいる。それが自分とは知らないのです。

御籠もりの間に更に神々しい姿に御成あそばした訳です。


実はこの一説、古事記由来の懲罰があります。

それは謹慎です。


この謹慎処分とは天の岩屋戸御籠もり転じての処分なんですよ。


天の岩屋戸に御籠もりになり更に神々しい姿に成長された天照大御神。

これを転じて「しっかり謹慎し、自分を見つめ直して一回り成長して帰って来い!」と言う懲罰なのです。

懲罰と言いながら罰を受ける者の成長を願う素晴らしい愛情のある処分なんですよ。


だから「あ~、明日から休みか」等と夜中までテレビゲームに興じたり、ネットでエロ動画を検索したり、まさかの旅行等する為の時間ではありません!

しっかりと自問自答し自らを省みて己を成長させ一回り大きな人間にならねばならないんですよ!


次回へ続く

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