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古事記です。


まだまだ天孫降臨してませんが、御印についての話しをもう少し。


このおさらいは古事記を摘んで日本を知る40にてお願いします。


では、古事記の世界へ参りましょう。


神々の手による


三種の神器のうち、特に鏡は重要なようです。


なぜならば

「この鏡を私の御魂として、我が身を拝むように祀りなさい」


そのように天照大御神は仰ったのです。


八咫の鏡は大御神を象徴するもの。

天照大御神そのものなのです。

三種の神器を渡したのですけれど、鏡だけは特別なんですね。


その為に邇邇芸命と思金神は五十鈴宮現在の三重県伊勢市の五十鈴川のほとりに、お宮を建てて、お鏡をお祀りする事になりました。


そして系譜についても書かれてもいます。


天児屋命(あめのこやねのみこと)中臣連(なかとみのむらじ)の祖であります。


中臣連は後の藤原氏ですね。


この藤原氏は日本の歴史の中では決して外すことの出来ない重要な一族です。


1600年間、藤原氏の出身の者が国の政治を預かってきた!

その様な事実があるんですね。


現在は国会で首班指名なんかされれば、言わば誰でも内閣総理大臣とかなれちゃいます。

政治を預かる事が出来る訳です。


しかし幕末までは藤原氏と決まっていました。


藤原氏といっても分家がたくさんあります。

なかでも藤原北家の五摂家(ごせっけ)


この五摂家出身の人間しか摂政関白にはなれないという不文律がありました。


1600年間、日本の政治を担当してきたのは藤原氏なわけです。


超長期政権ですよ!


その御先祖様が天児屋命という事なんです。


中臣鎌足という中大兄皇子の塾仲間です。

大化の改新のヒーローです。

それ以降、藤原氏は力を持つ様になるわけです。

その御先祖が書かれているのです。


忌部首(いんべのおびと)

忌部氏です。


宮中の祭祀に物資を供給する役割です。


これは布刀玉命(ふとだまのみこと)がその御先祖です。

また猿女君(さるめのきみ)の御先祖は天宇受売神です。


どの一族が、どの神様の一族か?

そんなことが事細かに書かれているのですね。


後々、八咫鏡は宮中に置いておくのはあまりに畏れおおい!と、言う事で形代を作って、本体は環境の良い場所に移す事になります。


そして伊勢のお宮に辿り着くのです。


形代(かたしろ)


これは、まぁ複製ですね。

レプリカと言うと余りに軽くなってしまいますが…しかし、その様な物です。


三種の神器の価値と言うのは、何も物質そのものではありません。


そこに御魂が宿っていることがその本質なわけです。


だから形代を作り、そこに分霊するのです。


そして本体は五十鈴宮に鎮座頂く。


形代は物質的には後に作った物ではあるけれど、中身は同じだよ!と、言う事です。


そこに宿る霊力は全く同じものであると考えられています。


皆さんも神社で『お札』をもらう事がありますよね?


あのお札には御神体の御魂が分霊されているんですよ。

ですから、その神様と同等の価値があるのです。


そのお札を持ち帰り、神棚に納めれば拝んできた御神体の分霊が自宅に鎮座する事になるのです。


つまりは御神体を比べてみれば、型や紙、或いは木の札ですから、木や紙そのものに価値がある訳じゃない事は皆さん解りますよね?


その型や紙や木にに宿ってる御魂に価値があるのです。


ですから本体と形代では物質的な違いはあるけれど、宿る御魂は全く同じだと言う事です。


そういう事で宮中では鏡がずっと大切に保たれているのですね。

そして伊勢に祀られた御鏡は一度も滅失する事なく今に至っています。


現在、伊勢神宮の内宮の御正宮に奉安されている御神体は古事記に書かれた神代の時代に神々の手によって作られたあの八咫鏡であり、現在そのまま伊勢神宮の御神体として奉安されているのです。


形代と本体


三種の神器全てにおいてなんですが見てはいけないものなんです。


所有者である天皇ですら見てはいけません。


見れば命を落とす!

と、言われています。


三種の神器を見た者はいません。


しかし、時間が経つと外の箱とか包んでいる布とかボロボロになってしまいます。

その場合はそれを作り変えたりします。


しかし中身は天皇ですら見る事は出来ません。


これが三種の神器なんです。


伊勢の神宮には1600年に及ぶ記録が残っています、何か異変なんかあれば全て記録されます。


火災などがあっても『御神体が焼失した』記述はありません。


てますから神々の時代の鏡がそのままある!と、言う事なんですね。


では宮中の鏡はどうでしょう?


宮中の御鏡は何回か火災にあって、三種の神器を奉安したお宮が焼けています。


チョットの火事だと、鏡だけ焼け跡から発見されたと言う事もあったんですね。


でも江戸時代のある時は火が強かった様で粉々になってしまいました。

しかし、慌ててその粉々になった破片を集め、伊勢の神宮から御鏡を出して頂いて、それで新たな形代を作って、火事で粉々になった形代も一緒に袋に詰めて今あるんですね。


御鏡に関しては本体は伊勢の神宮、形代は今も宮中に鎮座されているのです。


つまり形代は幾ら粉々ぬなろうと本体が無事なら問題なし!と言う事です。


では宮中の形代はどこに奉安されているかと言うと、御鏡を奉安する場所があります。


賢所(かしこどころ)と呼ばれる場所です。


宮中三殿のうちの真ん中のお宮です。


ここに御鏡の形代が今も祀られているのです。

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