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古事記です。


遂に天孫降臨へ向かいます。

しかし、まだ天降る準備段階です。


いよいよクライマックスへ向かいます。


しかしまだ降りてきてません。


そう簡単にパッパッパとやったら値打ちがありません。


他のブロガーさんなんかも古事記を書かれていますね。

皆さんしっかりと書かれておられます。


でも古事記だけ書くなら、こんな長い連続にはならないでしょう。

私の古事記がこんなに長くなってしまうのは、古事記にある哲学を感じていただけたら…という趣旨からです。


日本の文化や風習、我が国の根っこを伝えようとすると、どうしても長くなってしまうのです。

古事記に隠された本当の意味。

物語の裏にある本質。

それらを現代の我々に繋がるものであると、是非感じて頂きたいと考えます。


全く影響がない神


天照大御神と高御産巣日神は太子(つぎのみこ)つまり皇太子である正勝吾勝勝速日天忍穂耳命に詔あそばされます。


今、葦原中国を平定したと報告がありました。よって命じた通り、葦原中国に降りて、国を知らせ


そう仰せになりました。


しかし、天忍穂耳命は「私が降りる準備をしていると子供が生まれました。この子に葦原中国を知らせるべきでしょう」


知らす、知らせるとは『シラス』ということで、統治するという意味です。


天忍穂耳命の子とは

天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命(あめにきしくににきしあまつひこひほのにににぎのみこと)


この御子は、高御産巣日神の娘万幡豊秋津師比売命(よろずはたとよあきつひめのみこと)との間に生まれた御子です。


天忍穂耳命とこの女神の間には二柱の神が生まれ、天火明命と邇邇芸命です。


さて天孫が降ろうとすると天之八衢(あめのやちまた)にピカーッ!

と、光る神様がいました。


「なんだなんだ!」て感じになります。


遣いを出して名前を尋ねます。


しかし、この部分の逸話がなくても物語が変わる訳ではないんです。


その遣いが天宇受売命(あめのうずめのみこと)です。


前に出てきましたね、覚えてますか?


天照大御神が岩屋戸にお隠れになった時に人類初のストリップをやられた神様です。


その神様が遣わされたのですが理由は「あなたはか弱い女だけれども、神と向き合った時に気後れしなかった、だからあなたが行きなさい」


さてさて、この神様はかなり明るい神様ですよ。


高天原から葦原中国まで照らすんですから、普通の神様じゃ目が眩む。

なんせ上から下まで照らす神様と言ったら天照大御神ぐらいしかいませんからね。


普通の神様じゃ眩しい過ぎて目を開けてられません。


ですから天宇受売命が選ばれたんです。


天の岩屋戸隠れで、直接天照大御神の近くで会話をしたのです。


たぶんですけど天照大御神は相当に明るいですよね。

その天照大御神と直接話しをしたのです。

その気後れしない経験が買われたのでしょう。


そしてその神様の名前を聞きました。


猿田毘古神


猿田毘古神(さるたびこのかみ)だとわかりました。

別に天下りを妨害しに来たようでもありません。


「天つ神の御子が天下りされると聞きつけ、それを先導させて頂こうと、待って降りました」


「そうかそうか、ではお願いしよう」となるのです。


三種の神器

そこで


天児屋根命(あめのこやねのみこと)


布刀玉命(ふとたまのみこと)


天宇受売命


伊斯許理度売命(いしこりどめのみこと)


玉祖命(たまのおやのみこと)


この五柱の神様五伴緒(いつともお)、五つの職業集団の一族がズラーッと従うことになりました。


そこに思金神と天手力男神か加わります。


どの神様も天の岩屋戸開きの時に活躍した神様ですね。


天宇受売命だけではありません。


三種の神器の勾玉を作った神様、鏡を作った神様。岩屋戸開きで活躍した神様方が、みんな天孫に従って降りて来るのです!


そして重要なのが天照大御神は邇邇芸命に授け物をします。

それが三種の神器です。


八尺勾玉やさかのまがたま


八咫鏡やたのかがみ


草薙剣くさなぎのつるぎ


勾玉と鏡は岩屋戸開きに使われましたね。

草薙剣は須佐之男命がヤマタノオロチの尾から出て来たものを天上界に運び込んだもの。


勾玉と鏡は天上界で作られたものです。


これが皇位の印として天照大御神から邇邇芸命に授けられたのです。


これは大変意味のある事です。


どれも王権の象徴です。


旅立つ我が孫に「これを持って行きなさい」と授けた。

これは大変意味があり、どれも大切なものです。


勾玉は天皇の御印です。


世界の王様とか貴族とか王冠や杖にデッカい宝石がついてたりして、これが国家権力の象徴だったりするのです。


勾玉が宝石かどうかはわかりません。

しかし、八尺勾玉というのは天皇の象徴の一つなんです。


鏡にしても、現代なら¥100でも買えます。

しかし、この当時、大昔は鏡というのはそれは凄いもんで、国家レベルでしか製造出来なかったのですよ。


それなりの技術で、巨大な箱物を作るぐらいの予算を投じて鋳造するわけです。

これは凄い、特別なことなんですね。


古墳時代に自らの顔を映すものなんてありません。

湖面だって、風が吹けば波が立ちます。


だから鏡と言うのは奇跡に近い、信じられない道具なわけですね。


鏡を持っているという事は物凄い権力を持っていた


その様に言えるのです。


そして剣です。


古墳時代と言えば棍棒とか石で殴り合ったり、そんな感じの決闘だったりするのです。


そんなレベルの話しで剣を持っているのは物凄いことなんですね。

凄い力ですよ!


剣で来られたら、剣のない人は太刀打ちできませんからね。


剣は軍事力の象徴です。


今で言うならイージス艦を持ってるようなもんでしょう。


だから鉄で出来た剣は、それそのものが王権の象徴なのです。


この様に3つの宝物

三種の神器は価値のあるもの!意味のあるもの!


地上世界を統治するのに必要なもの!


これが授けられたのです。


そして三種の神器は邇邇芸命から、その子供、その子供、その子供と代々継承され、やがて神武天皇に行き着くのです。


今上陛下で代125代。

代々その宝が継承されて、今も天皇陛下のお手元にあると、そういう事なんです。


この天孫降臨は邇邇芸命が降臨した!

と、言うだけでなく天皇の証である三種の神器もこの時に地上世界に神の手によって持ち込まれたという事が解るのですね。

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