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はい!古事記です!


ちょっとまた間が空いてしまいましたね。


まだまだ国譲りの話しです。


日本を知ることができる「古事記」へ参りましょう!


とにかく騒がしい


天之忍穂耳(あめのおしほみみのみこと)が地上世界を覗くと「なにやら地上は騒がしい」と報告しましたね。


騒がしいとは何でしょうか?


この辺りが古事記のキモですね。


この「騒がしい」が例えば「天照大御神様!地上世界はメチャクチャですよ!えらいことです!」とか言う話しだと、大国主神はひどい国を作った「ひどい神様」になってしまいます。


逆だと「地上世界は素晴らしいです!楽園ですよ!」とか言う話しだと、天照大御神が出張る必要はなくなりますね。


ですから「良い」とも「悪い」とも言わずに騒がしいと言っているのですね。

こりゃ歯がゆいところです。


国譲りの性格上この様な表現になるのです。


大国主神が手塩にかけて作った国です。その手塩にかけた国を天照大御神が譲り受ける訳ですね。

一つ間違えると天照大御神が他人の国をぶん取った!て、話しになってしまいます。


それだと支配者が収奪する「ウシハク」になってしまいますね。


この国譲りが何故、古事記に書かれたのか?


恐らくは史実ではないかと思います。

実際にあった出来事だったと。


実際にあった出来事だった故に、このなんとも悩ましい話しを古事記に入れたのではないか?

書かざるを得なかったのでは?

と、考えます。


これ、一つ間違えると大変な事になる話しです。

そんな話しをわざわざ作り話しにして古事記に書く必要はありません。


古事記に出てくる話しは一貫しています。

それは都合の良い話しも都合の悪い話しも編纂されているということです。


例えば、アホの反日左翼が主張する古事記は天皇家の正当性をでっち上げて支配力を高める為だ!とか言う話しが全くでたらめだと解りますね。

もし、その主張通りなら、こんな危なげな微妙な話しを盛り込むはずがないからです。


話しを戻します。


危なっかしい、こんな微妙な話しを盛り込む理由は、やはり史実だったからではないかと思います。

史実であるが故に国史として纏める上で避けては通れないということです。


ですから古事記ではかなり気を遣って表現されており、かなり長く割かれているのではないかと思います。


だから物語の背景みたいなものが丁寧に説明されているのですね。


国譲りは結局は国が譲られます。

ぶん取られるのではない。

つまり、譲る神と譲られる神がいて、その両者は遡り辿ると親族で…と。

そんなことも含めて丁寧に書かれているのですね。


で、「良い」とも「悪い」とも言えない。


そこで「騒がしい」と表現したのです。

わざと「騒がしい」などと曖昧な表現をしているのです。


自分もここは長く古事記シリーズでアップすることにもなってしまっているのです。


「天照大御神様!地上世界は騒がしいです!」

と報告すれば「そうですか…騒がしいですか?それじゃ考えましょう」となります。

とにかく騒がしい!


悪霊や悪者がはびこり騒がしいのかもしれない、幸せに満ち満ちて溢れかえり活気があり騒がしいのかもしれない。


そしてどうするのか?と、言うと八百万の神々が話し合ってですね。

それは、相当な議論を尽くしたのでしょう。

そして出た結論が

「葦原中国は天照大御神の子供が治める国だ」となりました。


ところが地上世界である葦原中国は荒ぶる神々が多数いる訳です。

それで、天上界である高天原から神を遣わして、うまく良い形に国を治めようじゃないか!

騒がしい状況ならば、しっかりと天照大御神直轄で治めないといけないぞ!


言わば今迄は委任統治みたいなもんです。

しかし、騒がしいなら直轄統治にしないとダメだぞ!という話しですね。


そこで誰を遣わしたら良いか?


相談した結果、天菩比神(あめのほひのかみ)がいいんじゃね?

とか決まりました。


この神様は天照大御神と須佐之男命との誓約で生まれた神様です。


次回へ続く…

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