体験入部 2
てへ、なんか消しゴムで一話つぶしたお☆
どうもあほですごめんなさい。最後までおつきあい、お願いします。
「んー、何する?」
かっこよく決めたまでは言いものの、全くノープランのようだった。
他の先輩方も一様に顔を悩ませる。
「あっ、じゃあ消しゴムは?」
「おっ、いいな!」
剣持先輩が提案すると、秋元先輩が賛成した。もう一人の2年生の先輩も頷いている。
「ねぇ、あっきー、新入生の名前は?」
テンションハイの先輩方に置いていかれてたもう一人の1年生のことをさやか先輩が指摘する。
「ごめん!わすれてた!!!えっと…名前…は?」
部長さん(というか秋元先輩)が伺うように尋ねる。
「えっと、岡本聖菜、1年F組です。」
「よろしくねー!!」
せいな、と言われてとっさに漢字でどう書くか思い浮かばなかった。せいなちゃん?も椅子をだして香乃と小雪の横に腰掛ける。
「あっき~ルール説明よろしく~。」
「え、剣持やれよ。」
「やだ(笑)」
先輩方の会話をぼんやりとしてようやく気付いた。……みなさん女子じゃん!!!!舞台やちょっと見ただけだったからわからなかったが、こうやって近くで普通に会話しているところをみるとちゃんと女性である。すみません…と香乃は心の中で小さ呟いた。
「じゃあ安楽やって~!」
剣持先輩がもう一人の2年生の先輩にふる。「えっ、うち!?」と反論の声が上がった。
「なんか言った?」「いえ、なにも?」
聞えようによってはなんとなく物騒な雰囲気が漂う会話が交わされ、安楽先輩…?が消しゴムというゲームのルール説明を始めた。
「えっと、秋本と剣持、やって。」
「はいは~い。じゃあ安楽オニね?」
「まあいいけど。ルールは大体だるまさんが転んだと同じ感じ。違うのは……ここに消しゴムおいとくよ?」
消しゴムが壁のあたり、安楽先輩の足下の辺りに置かれた。
「オッケー、!!!」
剣持先輩がほっぺのあたりでオーケーサインをつくり、秋本先輩が頭の上で大きく○を作る。それをみて安楽先輩が懐かしい言葉を言い始める。
「だ~る~ま~さ~ん~が~……ころんだ!!!」
振り向いた瞬間、ぴたり、と先輩方一同とまった。なぜか3年生の先輩方まで参加している。
かたや手を不思議な位置で止め、その隣ではなぜか中二病のポーズしてとまっていたり、安楽先輩ぎりぎりまで近づいていたりあと消しゴムに手を伸ばした姿勢でとまっていたり…とにかくいろんなポーズをしている。
「だ~る~ま~さ~ん~が~……死んだ!」
「なんで!?」
秋本先輩が突っ込みを入れながらもぴたりと止まる。なぜか安楽先輩のすぐ近くに。なんだか先輩方みんなで安楽先輩のことを取り囲んでいるような状態になっている。しゃがみ込んで安楽先輩のことのぞき込んでる先輩もいるしどういうルールで進んでるんだろうかこれは。
「ちょ、ちょっと秋本、邪魔。」
空先輩が真後ろで覆い被さるように手を上げていた秋本先輩を追い払った。秋本先輩はそれを器用に…器用によけていた、うん!
「えっとね、こういう風に進めていって、全く関係ないポーズしてるけど…だるまさんが転んだ~って言ってる間に消しゴムを取ります。」
「とった~!!!!」
「剣持違う、戻して。」
「ケチ~」
「で、消しゴムとった後も同じように続けて~、オニに誰が持ってるかバレずに、消しゴム持ってる人が反対の壁にタッチできたら勝ち。」
「安楽はやく~、そろそろつらい。」
剣持先輩が茶々を入れる。安楽先輩はしょうが無いな、と言うようにまた壁に顔を伏せた。
「だるまさんが転んだ!」
「空ちゃんはやいね!?」
ゆり先輩が悲鳴を上げる。確かにさっきよりだいぶというかかなりはやい。それでもそのすきにさやか先輩が、消しゴムを手の内に隠していた。
「消しゴムは…取った…。」
「とったぁぁぁぁ!!!」剣持先輩が叫ぶように言う。
空先輩は今度は先輩方の手(あと表情)を一人ずつ何かを見抜こうとするように見始めた。
「あきもと~!!!!」
と思ったら唐突に指名が入る。指名された本人の秋本先輩はにやっと笑うと、手をパッと開いてこういった。「バ~カ!」
なんだこの全力で煽りに行くスタイルは、と香乃(多分きっと他の1年生もそう)は思ったが口にはしなかった。外した?ことがわかったみたいなので、空先輩がこちらをくるりと向く。
「というわけで、1ターンごとにこうやって消しゴム持ってる人をオニが当てるんだけど、外したらこういう風に
「バ~カ」
「って言われる。秋本ウザい。」
バ~~カ、とは…?先輩に向かってハードル高すぎじゃ…顔を見合わせる。
「何を!?」
「いいから安楽早く戻れや。」
剣持先輩に言われて安楽先輩がしぶしぶながらも壁の方にもどる。秋本先輩がその背中に盛大にあっかんべ~してたのは完全に余録だ。
「だるまさんが~転んだ。」
適当なリズムで安楽先輩が言う。その間に消しゴムはさやか先輩から秋本先輩の手を経てゆり先輩の元へ。
「え~、じゃあ……剣持」
「バ~~~ッカ」
両手を大きく広げてついでに舌ペロして剣持先輩が言う。その瞬間、ごすっと鈍い音がして、秋本先輩が頭を抱えてしゃがみ込んだ。言わずもがな叩いたのは安楽先輩である。
「なんでこっち叩くんだよ。」「ん~、剣持がうざいから?」「理由になってない!!」
華麗にスルーして安楽先輩はもう一度だるまさんがころんだ、と言った。消しゴムはもう一度さやか先輩の元へ。
「さやか先輩……、とみせかけてもっかい秋本!」
「バ~~カ。」
惜しい、とチョットだけ思った。顔に出てないか少しだけ不安になる。
そして次のターンでさやか先輩がタッチ、と宣言して(デモンストレーション?)ゲームは終了した
「じゃあ、次は一年生、一緒にやろうか!!」秋本先輩がそう宣言した。
おつです…次はいつだろう…記念祭開け…?




