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林檎  作者: つれづれゆら
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02

 林檎を採ってから三日過ぎた。

「早く私を食べないの?」

 林檎は蠱惑的な笑みを浮かべて誘う。私の反応を楽しむように。

「私は林檎なんだよ。大丈夫だよ」

 そう言って林檎は手首にナイフを突き立てる。傷口からは血ではなく透明な果汁が流れ白い肌を伝う。

 林檎の香り。

「僕は君を食べるつもりはないよ」

 私はそう言って林檎に絆創膏を差し出した。

「あなた、青い人ね。良い意味よ」

「何が未熟だって言いたいんだい?」

「違うわ。あなたは青い色なの」

 林檎そう言って笑い、私にキスをした。

「でも美味しいでしょ。私」

 私は何も言えなかった。林檎はころころ笑いながら歌った。


Ŝi diris.

Vi estas travidebla.

Do mi vin amas.

Do mi ne estos verda.

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