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どもども与一です。
やりたかったシリーズで『魔法店主の災難』というファンタジーになるであろう作品を書いてみました。両方とも学園ものなのでまぁ、読んでくれればうれしいです。
「剣示は俺のおじいちゃんですよ。」
スサノオから聞いていたこととはいえ、まさか記録に残ることだったなんてな。
「それはまことか?」
会長も驚いているようで、目を見開いていた。
「そうですよ。早瀬剣示。俺のおじいちゃんで剣の師匠でもあるんだ。
だから、俺は剣術が出来るんですよ。」
「そうだったのか・・・。ちょっと待っておれ。」
そういって、会長はあの祭壇の裏へまわり消えて行ったかと思うと何かを取りにいっていたようで手には抜き身の刀を持っていた。
どうもあの刀を見ているとなんか・・・、懐かしい感じがしてたまらない。
どこかで見たことがあるんだよなぁ・・・。
「わしのおばが持っていたものじゃ。この刀はおぬしのじい様のものなんじゃないのかの?」
目の前まで来ると流石にわかる。これはじいちゃんのものだ。
だけど、なぜこんなところに・・・。
「確かにこれはじいちゃんのものですね。どうしてここに?」
「どうやら封印の際に使っていたものらしくてな・・・。こちらで預かっていたものじゃ。」
そうだったのか・・・。・・・ん?待てよ。今、封印って・・・。
「あの・・・。会長。封印って言っていましたけど・・・。」
嫌な予感がびんびんにする・・・。
「うむ・・・。この刀が抜けておっての・・・。もうじき封印が解けるかもしれないんじゃ・・・。だからわしは出来るだけの準備をし、戦いに備えているのじゃ。」
戦いって・・・。会長だってまだ学生の身、それも俺よりひとつ上の先輩・・・。
なんでそんなにも。
「そんな顔をするでない。これはわしの家の宿命じゃ。だから意地にかけても何とかしてみせるからの。」
俺も何とかしたい。だけど俺に一体何が出来るというんだ。
スサノオや会長に相談すれば答えが来るかもしれない。でもそれじゃだめな気がする。自分で答えを見つけなければ先へ進めない。
じいちゃんはそうやってきたはずなのだから。
少しの間、二人は沈黙する。
「会長。その刀、少しの間だけ預かっていてもらえませんか?」
「ん?それは構わぬが、どうするんじゃ?」
「家にこの刀の鞘があります。それを持ってきます。それに友人を待たせていますしね。」
時計をみるとすでに九時をまわっていた。
「そうか・・・。わかったまた来るとよい。」
「はい。」
俺は自分の中にある答えを見出せないまま待ち合わせの場所へと急いだ。
どうでしたか?
たぶん、これで5章は終わりと思います。
つぎは6章はじめます。楽しんでいってください。
というわけで
感想などございましたらぜひともよろしくお願いします。