青森県最強の心霊スポット
三番目に紹介するのは岩塚市の下霞峠です。
展望台からの景観は絶景で、日中は観光地として、夜間は最強の心霊スポットとして知られています。
1990年代には「走り屋」の聖地として有名でした。現代でもその名残からそのイメージを持つ人が多いでしょう。当時は速度超過による交通事故で死者が多発し、その後「事故死した首なしライダーが出る」という噂が広まりました。しかし興味深いことに、「走り屋」という言葉が普及する以前から、この場所は地元の人々には「曰く付き」の場所として知られていたのです。
この場所では三件の行方不明事件が発生しており、いずれも未解決のままです。江戸時代から伝わる昔話では神隠しが示唆されています。1920年代、1950年代、1970年代に起きたこれらの事件は今なお謎に包まれ、様々な噂が絶えることなく語り継がれています。
1782年、天明の大飢饉の時代に遡ります。東北地方の中でも、現在の岩塚市に位置する場所は特に甚大な被害を受けたと言われています。惨憺たる状況の中、人々は犬や猫はおろか、亡くなった人間の肉まで食べるようになり、喉の渇きを潤すために泥水を啜っていました。飢えによる争いも各地で頻発していました。
現代人には信じられないかもしれませんが、極限状態に置かれると、隣人さえも単なる「食糧」としか見えなくなるのです。飢餓を生き延びるために人を攫ったり、互いに争い合ったりした記録がわずかながら残されています。
下霞峠の至る所にある古い祠は、このような悲惨な飢饉の被害で亡くなった方々を供養するために建てられたものと言われています。