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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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二十八告目  波紋 2

 日曜日、西木千輝は市内のドーナツショップに足を運んだ。夏休みの間ここでバイトさせてもらうことになっていた。今日は親の承諾書を店長に届けにきたのだ。

 しかし店に入ってすぐ、西木千輝はスタッフルームで店長に頭を下げられた。

「ぼくの知らないうちに別の子が先に決まっていたみたいなんだ。申し訳ない」

「えっ、どういうことですか? 昨日電話した時はそんなこと言ってなかったのに」

「田宮君が別の子を採用してたらしいんだ。それを言われていたのをうっかり忘れていてね」

 店長も古株のバイトには強く言えないようだ。しかし納得できる話ではない。

「じゃあ駄目なんですか? 何なら他の店でも」

「いやそういう訳には……とにかくそういうことで」

 話を一方的に打ち切られ部屋から追い出される。すっかり予定が狂ってしまった。バイト代で新しい服やスニーカーを買う予定だったのだ。


「あれ? 千輝ち~じゃん、どうしたの暗い顔して」

 店を出ようとしたとき、荻野海渚おぎのみさが声を掛けてくる。彼女は同じクラスにいる暮林夏凛の取り巻きの一人だ。

「別に……何でもないわよ」

「バイト断られたんだ? だっさー。まあ、自業自得ってヤツじゃない?」

「何で知ってんのよ? あ、まさか割り込みしてきたバイトってあんたなの!」

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