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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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二百四告目  悪は裁かず 11

 阿川飛名子は何度か信岡聖に連絡をとろうとしたが接触できなかった。地図で探してアパートを訪ねたときも彼女は会う約束を時間稼ぎにして姿を消してしまった。自分の蒔いた種とはいえ信岡聖にあからさまに拒絶されるのは胸にこたえた。


 サークルが休部になったことで阿川飛名子は仲間や後輩から事態を収拾できなかったことをなじられた。裏で周りと一緒になって笑っていたくせに、尻に火が付いてから信岡聖の親友という立ち位置を彼女に求めて責任を逃れようとする彼らに辟易する。

 周りの人間はレポーターのように「あなたも騙されていたんでしょ? 言いたいこと言っちゃえば?」と阿川飛名子に近づいて信岡聖の新しいゴシップを得ようとする。彼らも結局は面白おかしく対岸の火事を眺めているだけの野次馬なのだと改めて気づかされる。


 そして信岡聖に関して新しい噂が広まる。彼女とセックスをした男にはシニコクの呪いが伝染るのだという。阿川飛名子は【あの女】の言った「面白いコト」とはこれなのかと思い至ったが、にわかには信じられい話だった。

 それを伝えようと信岡聖のアパートを訪ねても彼女は依然アパートには帰っていなかった。滅茶苦茶にされた玄関のドアを見て、噂をばらまいているのは琉星狼なのだと察した。


 しかし奥村稜の赤い影を見て阿川飛名子はその噂が本当のことなのだと知ることになる。


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