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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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十六告目  鎌田久留美 2

 突然笑い出す佐島鷹翔に鎌田久留美は驚いて固まってしまう。

「悪い、もう無理だ。大体こういうのは向いてねぇんだよ」

 佐島鷹翔の呼びかけに校舎の陰から西木千輝が姿を現す。

「ちょっと鷹翔、バラすの早すぎでしょ。一日くらいはいい夢見させてやろうって涼香も言ってたじゃん」

「え……西木さん? 佐島くん、これどうなってるの?」

「悪い悪い。これ嘘告なんだわ」


 元々は滝村涼香が仕組んだことだった。駅前で佐島鷹翔を待ってクリスマスパーティに来ない鎌田久留美を、それを口実にしてグループから追い出す計画だった。最後に待ちぼうけで立っている彼女をみんなで笑いにいってそこでネタばらしするつもりだったという。


「さすがにそこまで鬼にはなれねぇよ。だけど久留美、もういいだろ?」

「な、何が?」

「今、大学から誘いが来てるんだ。来年の大会の成績次第だけどな。その後はプロも考えてる。それでお前はどこまで俺についてくるつもりだよ」

「佐島……くん」

「見てる世界が違うんだ。迷惑だってことぐらい、いい加減分かれよ。……じゃあな」 

 そう言って佐島鷹翔は西木千輝と一緒に去って行った。


 その後鎌田久留美は学校に来なくなった。3学期最初のHRで、彼女が転校したと担任から連絡があった。


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