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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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十三告目  滝村涼香 3

 清水郁己が動画を止める。

「会えないと言ったのはこういうことだよ。まあこれが実際に起きたことならだけど」

「そうよ、悪趣味なジョーク映像に決まってるわ! 何よ馬鹿みたい……」

 言いながらも滝村涼香の声に力は無い。


「……大体なんでそこまでするのよ。死ぬ理由が分からない」

 後藤柚姫の言葉にもさっきの勢いはない。それでも何かを掴もうと考えを巡らしている。

「それは相手を許す気がないという意思表示なんじゃないかな。呪いは未知の毒みたいなものだからね。本人が死んだら解毒剤の作り方が分からなくなる」


(えっ、じゃあ赤い影を消す方法はないってことなの?)

 滝村涼香は自分の考えが甘いと言われたようで愕然となる。そこに後藤柚姫がさらに追い打ちをかけてくる。 


「それよりまずいのは赤い影が何を意味するのかが世の中に知れわたったら……ああ、動画はそのための布教・・なんだわ! これはあれ、罪人の入れ墨と同じね。私はいじめの犯人ですって言ってるようなものだから。クラスでボッチどころじゃないわ、最悪村八分になって就職や結婚すらまともにできなくなるわよ」


 後藤柚姫の言う未来が自分に降りかかってくるのを想像して滝村涼香は血の気が引いた。


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