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シニコク~4259  作者: 桜盛 鉄理
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十告目  清水郁己 3

 原因は間違いなく滝村涼香たちが鎌田久留美に仕掛けた嘘告だろう。そして呪いをかけたのは鎌田久留美を好きだった柊修二。だったら探し出して呪いをやめさせればいい。金を払ってでも、あるいは父親の権力を使って脅してでも。滝村涼香ならそれができる。簡単に解決できると思った。


「影か傷かなんてことはどうでもいいけど、結局その影は呪われてる人間が嘘告をした動かぬ証拠って訳なのね。……まったく、何しょうもないことやってんのよ! 自業自得って言葉知らないの! 涼香、まさか涼香は関わってないでしょうね?」

「う、うん……」


 後藤柚姫の剣幕にそうだとは言えず滝村涼香はとっさに嘘をついた。実行犯はあの二人で、自分はけしかけただけだという自己弁護もある。はじめは後藤柚姫も誘おうとしたのだが、内申書を気にしてるからきっと反対すると西木千輝が言うので誘わなかった。


「……ならいいけど。それで呪いのことだけど、相手が分かれば謝罪して呪いを解いて貰えばいいんじゃないの」

 後藤柚姫は事も無げにそう言ったが、清水郁己は首を振る。

「そう簡単にはいかないと思うよ。呪いっていうのは成立した段階で完成してるんだ。それに呪いをかけたのがこの投稿者だとしたらもう会えないよ。死んでるみたいだからね」

「えっ? どういうこと?」

「それは次に投稿された本編動画を見れば分かるよ」


 そう言って清水郁己はパソコンで動画を再生した。


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