第8話 もっと強く
炎のブレスを水の魔法で消しながら巨体を生かした攻撃を回避しつつ尻尾に回り込む。
「あと少し!」
あともう少しで尻尾に回り込める!
その時だった。ドラゴンは飛び上がった。
「しまった…!」
空から火の玉が流星の如く降ってくる。
「さすがに防ぎきれない…!」
ここで死ぬわけにはいかないんだまだだ!まだ魔法は使える…!あれを全て消し去るほどの魔法を!火の玉を破壊し尽くすイメージを魔法に込めてそれを放つ。イメージは形となり爆散する。どうやら爆破魔法になったようだ。私の神から貰った知識には爆破魔法なんて無かった。つまりこれはオリジナルの魔法だ。
「本当に新しい魔法を作れるなんて…」
自分でも驚いている。まさか火の玉を1つも残さず破壊し尽くすなんて…
「まだ終わりじゃない…!あいつを地上に降ろす!」
翼は鱗に覆われてないから攻撃は通るはずだ。そう考え、両翼を先ほどの爆破魔法で同時に攻撃した。成功したようでドラゴンは墜落してくる。その隙を見逃さず尻尾に回り込み攻撃する。
「ひきっ…ちぎれろぉぉぉぉ!!!」
全力を込めて風を放つ。見事に尻尾は裂け、ドラゴンは悲痛な叫び声を上げた。疲れた。魔法を使うのはこんなにも疲れるのか。でもまだ終わりじゃない。さぁそろそろ終わりにしよう。早く倒して帰るんだ。
「尻尾を切った今、弱体化したあいつにはダメージが通るはずだ」
爆破魔法を使おうとする。いや、さっきの威力じゃ足りない。もっと強く!
「はああああああああああああああ」
大きな爆発を起こす。さっきよりも強い爆発を。あの巨体を消し飛ばす爆破を。
凄まじい轟音と共に視界は塞がれた。
再び視界が戻った時、そこにいたのはエルフの少女ただ1人だった。
なんか後半は自分でもよく分からなくなってしまったような…