閑話 神々の雑談
ここは神の国。現在生きている者全てを管理する地である。神にもいくつかの種類がありそこには数人の神がいる。
「いやー本当に興味深いなぁこの子は」
そう言って下を見下ろす人物、そう、アリスを異世界に転生させた神だ。しかしアリスと出会った時の幼女とは違う、青年の姿をした神だ。
神とは生物ではなく概念であり決まった形を持たない不安定なものなのだ。アリスが男性恐怖症であることを理解していたのでわざわざ幼女に姿を変えた実は心優しいと思われる部分も持ち合わせているこの男。
「また人間観察ですか、飽きませんね」
「ん、なんだい?また仕事でも持って来たのかな?」
「文句を言いに来たんですよ」
そう言って男に話しかけたのは同じ神である少女だ。この少女は天候に関する神であり全ての世界の天候を操作している神だ。
「はて?文句を言われることなどしたかな?」
「とぼけないでください。人間を転生させるなんてどういうつもりですか?」
神の間にもルールがありそれはもちろんこの男も知っている。ルールの中には生物を転生、または蘇生する行為は禁ずるというものがある。
アリスに説明した通り、新たな人生を与えるなど実はありえない話だったのだ。
「うーん、面白そうだから?」
「ふざけないでください。少しは自分の行動に責任を持ってください」
少しも反省した様子はない。しかしどうこうできる立場ではないので少女は困っていた。
「あはは、わかったよ気をつける、気をつける」
「次はありませんからね、最高神様?」
「大丈夫だよ!気をつける。それでなぜ転生させたか、だったっけ?まぁ詳しくは言えないけど重要なことだったんだよ」
「…それは神の座を降ろされても、と言うことですか?」
神が規則を破った場合、降格や神の座を降ろされてしまうことがある。この判断をするのは本来最高神であるのだが、対象が今回のような最高神の場合はほかの神による多数決で決まる。最高神の座につきたいものは多いため、基本賛成が多くなってしまうと言う欠陥がこのシステムにはある。
「あぁ、そういうことだ。それに僕はもうすぐ最高神を降りるよ」
「は!?何を言ってるんですか!?まだ最高神になってから800年じゃ無いですか!あと4200年はどうするんですか!?」
最高神は基本的に5000年で交代する。ちなみに現在は5代目である。最高神を交代した後の元最高神は他の神のサポートなどに回り、自然と消滅するまで働き続ける、というのが神の一生となっている。
「まぁ基本的にはって話だし?急に変わっても問題ないよ、うん。それにね、もう次の最高神に任命する相手は決まっているんだよ」
「そう、ですか…まぁそこまでいうのなら私は何も言いません。ところで次の最高神には誰を任命するのです?」
「そうだなー詳しくは言えないけど、神にふさわしい器の子かなぁ」
2019年初の更新です!初めて閑話書いてみました。今年は去年よりも更新するつもりですよろしくお願いします!




