人造美女プロジェクト
どこかの町、どこかの世界。
何やら自動保育施設のスタッフと科学者の話がついたらしい。
「所長、マジでやる気ですかい」
「ああ、こいつはかなり元気がいい」
一緒に面倒を見ることになったのは小学校4年生の”美奈”という少女。
とても元気がよく、雰囲気はむしろ明るいのだが、彼女は親に「テストの成績が毎度悪いから」という理由で食事を出されない、顔を叩かれる等虐待されていたのを保護された経緯がある。
顔付きは中の上程度、”人造美女”にするにはもってこいの素材だった。
彼女は意外にも早熟で第二次性徴が始まっていた。
完成形の手本として手元に週刊誌のグラビアアイドルの写ったページ(切り抜き含む)を元に、胸へ女性ホルモンの増加を促す試薬を注入。
体育の授業に支障が出ぬよう分量は控え目に。
これを月1単位で繰り返す。
その結果、小学校を出るころには大人顔負けの爆乳となっていた。
中学は”そこそこ動けて胸が劣化しにくい”と判断されたチア部へ。
その爆乳を同チームの面々から白い目で見られながらだったが。
中学の卒業を確認したら顔も少しずつ調整。
顔の整形は”自分”が解らなくなるリスクを抱えているので、胸以上に慎重に。
そして遂に完成した美奈の肉体は
・身長152cm
・小学生にも間違えられる顔付き
・スリーサイズ上から106/58/84(単位:cm)
・体重54kg
・それでいて足長め
と、とんでもないことになった。
以来、”人造美女”の依頼が殺到することとなった。
美容整形等、”美”への追及は日に日に一般化し、健康保険の適用範囲となり「女性が美しいのはこの世界の常識」となった。
いったい彼女らはどのような未来に進むか?
それはまたの機会に。